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コラム

バライカのげそかき揚げで半田素麺

このところバライカ(スルメイカの若い個体)ばっかり買っている。魚がないからで、市場でも買い、東京都杉並区下高井戸、いつもの肉屋そばの魚屋でも念のためにバライカを買った。小さなスルメイカほど重宝するものはない。それなりに、たまった冷凍げそを解凍し、布巾に包んですりこぎでしばく、たたく、しばく、そして細かく切る。郷土料理のために買った水耕栽培の三つ葉を適当に刻む。ボウルにバライカのばらばらと、刻んだ三つ葉を合わせて小麦粉をまぶす。徳島県美馬郡つるぎ町、杉本手延製麺の半田素麺は、だいたい4分から5分で茹で上がる。ゆでている間にバライカ・三つ葉のボウルに衣を投入してしゃもじですくっては揚げる。思い切って強めに揚げてかりっとさせる。素麺が茹で上がったら冷水に取り、水を何度か取り替え、少し揉み洗いして、水切りをする。つゆは長崎県平戸市の「あご煮干し」でとっただしに、塩・みりん・薄口醤油だ。
コラム

コウイカのトマト煮込みクスクス添え

今回のクスクスは関東平野のどこかで買ったものだ。日本各地で車を走らせると食材でいろんな国に行くことが出来る。世界中の食材の店があり、クスクスなどもいろんな国のものが手に入る。クスクスの戻し方は、群馬県大泉町のブラジルスーパーで会ったオバチャンが伝授してくれたもの。クスクスと同じ量よりも少し多めの水を沸かして、クスクスを入れて、塩とオリーブオイルを入れてかき混ぜて火を止める。10〜15分蒸らす、というもの。これを皿に盛り上げて、コウイカのトマト煮込みをかける。ずんずんとクスクスがトマト煮込みの汁を吸い込んでいく。トマトと一緒に煮込んだイカは食感があるものの、柔らかいままで甘味がある。短時間しかイカを煮ていないのに、煮汁にもしっかりイカの風味が移っている。汁を吸ったクスクスはそんなにうまいとは言えないが、やはりうまいのかも知れないと思う、不思議な味である。日東紅茶をでかい器で作って、これがボクの昼ご飯なり。ちょっとパサついて、微かに苦味のあるクスクスにとてもトマト煮込みが合う、というのも発見である。クスクスはまだ何箱かあるので、時々日常に活かしていきたい。
コラム

三陸産、イワシ水煮缶のスパゲッティ

朝と言っても、夜明け前に起きたら、なのもなかった。お茶をいれて、胃袋にお茶の刺激を感じながら、そうだ昨夜もらったシュークリーム、大福があったことを想い出す。結局朝は好きなものだけで済ます。ボクにシュークリームくれた人にありがとう!昨日は終日、都心で話したり騒いだりしたので、我が家の食糧事情などまったく頭になかった。冷蔵庫から冷凍庫まで空っぽである、昼になって困った困った、困った。しかも丸一日なにも進めていないので、サイト上の課題が山積みである。サイト運営が一段落つくまでなんとか腹の虫をなだめたい。そうだ、昨日は缶詰もいくつかいただいている。缶詰を並べてみたら、全部昼ご飯の材料になりそうなものばかり。どれにしようかな? で選んだものが「生イワシ缶」(タイムズ缶詰 岩手県陸前高田市)だ。さて、缶詰の原材料は三陸産イワシ(マイワシ)と食塩だけだ。缶詰をあけたら汁を飲んでみる、のが基本である。くどいようだけど、特に水煮缶は個体(魚の身)以上に汁が大切なのだ。身も一切れ食べてみたら、柔らかくて脆弱で、こちらも想像以上においしい。マイワシの缶詰は、そんなに多く食べているわけではないが、これはウマスギだと思う。ただし、これだけを食べても昼ご飯にならない、おいしい時間を数分しかもてない。
コラム

深夜に作る、いわしのぬか漬のリングイネ

例えば、そろそろ日付が替わりそうという時間に、都心から帰ってきたばかりで、自宅にすぐに食べられるものがなく、ちゃんと飯を作る気力のないときはどうするか? やはりパスタかな?冷蔵庫に食べかけの、新潟県新潟市、『大栄魚類』の「いわしのぬか漬」があり、野菜はいろいろある。中でいちばんダメになりそうなのが、頂きものの菜の花だった。薬缶をかけて、湯が沸くまでに、ラッシュアワーでほこりにまみれになった、ほこりをシャワーで流す。お湯が沸いたら、リングイネを入れてタイマー12分。ゆで時間が後7分くらいになったら、フライパンにたっぷりのオリーブオイル、手でほぐした「いわしのぬか漬」、つぶしたにんにく、三重県尾鷲の唐辛子・虎の尾(辛い青唐辛子)を入れて火をつける。ごく弱火で「いわしのぬか漬」の味とにんにくの味と、虎の尾の辛味をオリーブオイルに放出させる。リングイネの鍋に菜の花を手で、ぐじゃっとねじ切りながら放り込む。ゆで上がり直前に、フライパンの火を強めてリングイネのゆで汁を少し投入する。乳化したところにパスタと菜の花を放り込んで、ぐじゃぐじゃして飯にありつく。
ワラサ,かき揚げ,素麺
コラム

冬枯れの、時季のワラサのかき揚げ素麺

ワラサ(ブリの体長60cm〜80cmくらい)の身は高温でかりっと揚げるととても香ばしい。油で揚げることで、脂のなさも補えて余りある。かき揚げとして食べても絶品であるが、薄ら寒い日には温かい素麺が素敵である。安い魚は揚げる、ソテーするなど臨機応変に使ってこそ生きる。ちなみに一ぱいでもの足りなくて、二はい食べたが、カロリー的にはセーフだと考えている。
コラム

大分県佐伯のヘダイ、一工夫して天ぷらそばに

久しぶりのヘダイの天ぷら、なかなかイケるなと思うものの、天種に不可欠である欠点(味の個性)がないので、冷静にみると、ただ単に、嫌みのない味でしかない。今回、天下の宝刀、カレー粉を隠し味にすればよかったかもと思うけど、食べ進むと脂の乗ったヘダイの生み出す、こくが感じられてくる。改めて食べると、ヘダイもさほど悪くない気がしてきた。野菜はいまだにみょうが、オクラの夏野菜で、水前寺菜だけが唯一の変化である。残念なことに、キク科の水前寺菜にしても東南アジアの野菜なので、本当の秋の葉物野菜ではない。唯一の秋は、山形県山形市小川製麺の「そば(乾麺)」をゆでて冷やさないで、ゆでたまま食べていることだけかも。我が家のもりそばは夏は洗って冷やす。寒くなるとゆでたまま温かいままと、ときどき冷やしてと二色になる。期限のある仕事があって、遅れに遅れて2時過ぎの朝ご飯には十分かも。昔はこれで昼酒ならぬ、朝酒をやって、しかも仕事が続けられたのに……。
コラム

銭州の大オキアジで天ぷらそば

たまりにたまった情報を処理しているので、今年に入ってじっくりご飯を食べる暇がない。救いのない生活の合間に、群馬県吉岡町で買ってきた蒸しそばできりぎり昼前、11時半に朝ご飯を摂る。目の前で蒸しそばに、超簡単なそばつゆをかける。そばつゆは煮きりみりん+カツオ節出し+加減をみながら足す醤油、といったもの。あわただしいので火は入れない。みりんの代わりに砂糖でもケッコウ毛だらけだ。究極のそばつゆなんて下らないことは考えない、やたらめたら手抜きしすぎ、のつゆだ。ここに撮影のため作ったオキアジの天ぷらに、野菜の天ぷらをのせて、きざみねぎをそえる。わさびはチューブのもので、最近のものはよく出来ていて、いい香りいい辛味だ。オキアジの天ぷらはふわっと軽く、身が甘いのもあり、とても味わい深い。きちっと動物たんぱくならではの実力をみせてくれている。あとの夏野菜の天ぷらだって、撮影台の上で食べているとは思えないくらいにおいしい。それにしても群馬県で買う、麺はぜんぶうまい。今回の蒸しそばだって小麦粉多めなのに、とてもいい味だし、そばの風味も十二分にする。群馬県ってすごいかも。
郷土料理

スマのスパゲッティは〈delizioso〉

7月はじめに魚のパスタを作り始めて、目から鱗というと月並みだが、魚魚しいパスタがこんなにもおいしいのかと、作るたびにデカイ腹を突き出しのけぞっている。そして、スマ、だー。比較してはいけないかも知れないが、食べているときには正しい評価が出来ないものだが、ここに魚魚しいパスタの頂点をみた気がする。(もちろんどんどん評価は変わるけど)ソテーしたスマの中落ちがやけにうまいだけではなく、中からにじみ出てきたうま味が非常に豊かだ。最近、できるだけ塩を使わないのに濃厚に思えるのは、スマのうま味成分がぎょうさん出ているためだろう。ここに今回のひらめきで入れたヒメグルミのこくが追加される。ナッツ系の濃厚な油分ありのうま味と香ばしさって、足しても余計ではなく、うまさが倍増する役割を担うのだ。うま味を含んだ油とスパゲッティだけでも、ごっついええな、と思う。そこにケーパーの酸味と塩気がくるのもいい。こんなに魚のうま味と、ケーパーの酸味が合うなんて思わなかった。しかもしかもプラスティックのケースに入って高かったスイートバジルではなく、袋にどばっと入って安い直売所のものを、どんどんちぎり入れたら、これもええ、ではないか。ハーブとか香りのものは高値だからと、ケチケチ使っていたのではよさがちっともわからないってのも最近わかってきた。ネットで調べると、イタリア語で、おいしいは、〈delizioso〉らしいけど、この一皿で感じることは、それだな。〈delizioso〉でボクの腹が、また一回り膨らんだ。早く昼ワインを飲んでも、仕事が継続できる体にもどりたい。
コラム

塩マグロのトマトソース、バーミセリ

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産にクロマグロの血合いぎしをもらった塩マグロを作った。4月23日に塩に漬け込んで出来上がりは5月5日だった。東京都八王子市西八王子、『魚善』さんに教わったもので、魚屋の作る保存食である。少しずつ切り取っては焼いて茶漬けにし、サラダなどにも使った。いくつかの仕事をやって日々の糧を得ているので、慌ただしいときはご飯を作る暇もない。こんな朝は残り物を整理しがてら料理を作る。その残り物を調理する主役に塩マグロを据える。
コラム

焼きうどんはイカがいい

5月4日の遅い朝ご飯は「イカ焼きうどん」だった。東日本で、お昼にお好み焼きはあまりない。西日本に行くと、お昼ご飯がお好み焼きということが多々ある。最近、西の旅に出ていないので、昼前後になると、やけにこのお好み焼きのソースの香りが恋しい。昔、山口県岩国市で聞取していたまったく未知の人が連れて行ってくれたのも、お好み焼き屋だった。期待していただけに、岩国でなにもお好み焼きを食べることもない、とは思ったが、西日本で、お昼ご飯にお好み焼きの方が、むしろ自然なのだ。しかもミックスお好み焼きがとてもおいしかった。このときほど東日本と西日本の、お好み焼きの食べ物としての位置が違っていることを強く感じたことはない。ちょっと前のことだけど、徳島県徳島市のお好み焼き屋で、イカの焼きうどんを食べようと思ったとき、「豆玉」の文字が目に飛び込んできた。知り合いのDに甘い豆が入ったお好み焼き食べたことがありますか? と質問されたからだ。ちなみにこれ以前にも、このときもボクは「豆玉」をまったく、ほとんど食べていない。連れがほぼ全部食べてしまったからだ。イカ焼きうどんも食べていない。2人で3つ注文したときに、麺ものはそば(中華そば)がいいと連れが言ったからだ。できるだけ早く徳島県東部の「豆玉」を食べてみたいと思ったがすぐ忘れてしまっている。お好み焼き屋のイカうどんも食べたい。もちろんここ数年のことだけど、ボクのお好み焼きの麺の基本にあるのはうどんである。焼きうどんが好きだったときに、子供返りしているのだ。具の基本はイカで、特にスルメイカがいい。話が逸れ逸れになったが、連休中のボクに戻る。近所でスルメイカのげその特売をやっていた。買いました。それでは何を作りましょうとなり、いの一番にカゴに放り込んだのが蒸しうどんだったのである。焼きうどん作りは簡単である。材料を集める。キャベツ、この日はデルモンテのウスターソース(徳島では加賀屋のお好み焼きソースを使う)、蒸しうどん、板東粉(あおさ粉とも。アナアオサを特種な加工をほどこしてふりかけ状にしたもの)、鰹節粉だ。まずは蒸しうどんを流水でほぐす。水分をよくきる。げそ、キャベツは適当に切る。キャベツとげそを炒めて、うどんを加える。比較的ちゃんと炒めてウスターソースをかけてまた炒める。コショウを振る。これで出来上がり。なぜか、用意していたはずの板東粉がなかった。出したはずなのにないので、カツオ節粉だけかける。炒めたイカとソースはベスト相性だと思っている。ヒデとロザンナを聴くようである。うどんはむしろその愛を包み込むマントのようなものだ。蒸しうどん、もう一玉買えばよかったと思ったけどもう遅い。
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