真鶴町岩、勝常丸さん「しょうご」の刺身
こんなにうまい、「しょうご」の刺身は久しぶりだ
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関東ではカンパチの若い個体を「しょうご(しおっこ、しょごとも)」という。
秋の魚で、昔、築地などでは夏汐が秋の汐に変わるときにとれはじめるので秋汐の申し子、「汐っこ(潮っこ)」と書かれていた。
仲卸では「秋だよ、汐っこだよ」なんて売り声がよく上がっていたものである。
それが最近では年がら年中、成魚、若魚ともに関東周辺で揚がり、カンパチ自体が少なかった相模湾北部でも大量に揚がっている。
小田原魚市場は大小はあれどカンパチだらけである。
それでも、10月16日は秋は秋、だ。
季節を感じたいがために、神奈川県小田原魚市場で「しょうご(カンパチの若い個体)」を手に入れた。
真鶴町岩の勝常丸さんが釣り上げた上物である。
重さ0.6㎏で魚体がころんとしており、体表に脂から来るぬめりがある。
活け締めで、血が抜けきっている。
魚体を見ただけで刺身しかない、気になってくる。
背と腹を盛り合わせて、わさび醤油で食べる。
ねっとりした舌触りで、強いうま味がある。
食感がよいのは締め方がいいからに他ならない。
これ以上望めない刺身である。
高知県ホンモノの「ぬた」で食べる
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問題はブリ属に共通する味の単調さである。
それを高知県須崎市『アースエイド』の「さっぱりゆずの葉にんにくぬた」と長野県の「ぼたんごしょう」と醤油で変化をつけた。
高知県特有の調味料「ぬた」は葉ニンニクとみそや酢と合わせて作られたもので、ブリ類などを食べるとき、高知では欠かせないつけだれである。
ただ、高知県で「ぬた」として売られているものには、にんにく自体で作られているものがあって、とても「ぬた」とは呼べないものがある。
葉ニンニクで作られたホンモノとは大違いのニセモノである。
ホンモノには葉にんにくの青い風味とほどよい渋味がある。
刺身に単調さを感じたとき、「ぬた」は実にいい味変化をもたらせてくれだ。
激辛トウガラシと醤油を合わせる
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さて、長野県、新潟県などで見られる一見ピーマンのような辛トウガラシが、「ぼたんごしょう」である。「かぐらなんばん」ともいう。
在来種なので辛みにばらつきがあるものの、当たりを選ぶと非常に辛い。
当たりすぎの激辛でヒーヒー言いながら食べたが、これもまたよしである。
途中から酢を垂らしたら、余計にうまい。
酒は、高知県香南市赤岡町、『高木酒造』の「豊能梅 純米吟醸」で辛口で切れがよい。
