ムレハタタテダイ

Scientific Name / Heniochus diphreutes (Jordan,1903)

ムレハタタテダイの形態写真

体長20cm前後になる。背鰭第四棘が著しく伸びる。背鰭棘は12本。腹鰭から吻にかけてふくらみが強い。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度


      食用として認知されていない
    • 味の評価度

      ★★
      まずくはない

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目チョウチョウウオ科ハタタテダイ属

    外国名

    学名

    Heniochus diphreutes (Jordan,1903)

    漢字・学名由来

    漢字 群旗立鯛
    由来・語源 「ハタタテダイ」は神奈川県江ノ島での呼び名。第四背鰭棘の先が幟(旗)のように伸びているため。「ムレ」は群れ作る習性があるため。
    Jordan
    David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。

    地方名・市場名

    ホカケ
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 

    生息域

    海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
    八丈島、小笠原諸島、千葉県館山〜九州南岸の太平洋沿岸、山口県豊浦、長崎県、屋久島、琉球列島。
    台湾、広西省、西沙諸島、南沙諸島、ハワイ諸島、オーストラリア西岸・東岸、ケルマディック諸島、マダガスカルを除くインド洋。

    生態

    岩礁域やサンゴ礁域で数十匹の群れを作っている。
    中層でプランクトンを餌とする。

    ムレハタタテダイ、ハタタテダイはとてもよく似ている見わけ方は以下に。
    ハタタテダイとの比較ムレハタタテダイ 腹鰭から吻にかけてのラインがやや強くふくらむ。
    ハタタテダイとの比較ハタタテダイ 腹鰭から吻にかけてのラインは少しふくらむ。
    ハタタテダイ 背鰭棘(旗状のの部分を含む)は11本。
    ハタタテダイ 背鰭棘(旗状のの部分を含む)は11本。

    基本情報

    定置網などに少ないながら紛れ込むもの。本州などでは非常に珍しい。
    ハタタテダイと混同されていることは間違いなく、認知度は限りなく低い。

    水産基本情報

    市場での評価 流通しない。
    漁法 定置網
    産地

    選び方

    味わい

    鱗はしっかりしていて小さい。
    外見からは想像できないきれいな白身である。
    残念ながら歩留まりが非常に悪い。
    旬や臭みのある個体があるなどは不明。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    調理法 刺身、塩焼き、唐揚げ
    刺身◆きれいな白身でうま味があり美味。
    塩焼き◆白身でクセがない。
    唐揚げ◆無難な味わい。
     

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)、伊東正英さん(鹿児島県南さつま市笠沙)、岩田昭人さん(三重県尾鷲市)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)
  • 主食材として「ムレハタタテダイ」を使用したレシピ一覧

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