体長1.5m前後になる。紡錘形でやや側扁(左右に平たい)。頭部は小さい。身体全体に斑文が散らばる。
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魚貝の物知り度
★★★
知っていたら通人級食べ物としての重要度
★★★★
重要味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区正真骨下区原棘鰭上目サケ目サケ科タイセイヨウサケ属外国名
学名
Salmo salar Linnaeus, 1758漢字・学名由来
漢字 大西洋鮭
由来・語源 阿部宗明の命名。大西洋に生息するサケの意味。地方名・市場名 ?
生息域
淡水→海水→淡水[サーモンタイプ]。
北大西洋沿岸の温帯域から北極海域。ユーラシア大陸西部、北アメリカ大陸東部の河川に遡上する。生態
春と秋に河川にのぼりるものがあり、ともに秋に産卵。
河川で1年〜6年くらい過ごした後、海に下る。
海で1年〜4年生活する。基本情報
一般に「サーモン」と呼ばれるのは本種で主に生食用にチルド輸入されている。養殖サケの中ではもっとも高価。ヨーロッパで最初に海で養殖された魚でもある。
1970年前後からノルウェーで養殖が始まり、エサの開発や近代的な養殖法の確立が急速に行われた。
この近代的なサケ類の養殖、養殖関連業がノルウェー、スエーデンでは一大産業に成長している。また近年、オーストラリア、カナダなどでも養殖されるようになっている。
生食用が主で、他には鮮魚として切り身加工される。塩ザケなどに加工されることはない。
加工される場合、スモークサーモンなど単価が高いものに限られる。水産基本情報
市場での評価 ほとんどがノルウェー産。チルドで輸入されていて価格はキロあたり卸値2000円以上で安定している。
養殖 ノルウェー、イギリス、チリ、カナダ
輸入量は3万トン以上ではないか。
ノルウェーでは1980年代初めから養殖が確立され、輸出もされるようになっている。選び方
ほとんどがチルド輸入。触って硬いもの、鰓が鮮やかな赤で、腹の中がしっかりしているもの味わい
旬は不明 養殖なので年間を通じて味はいい。
鱗は細かく強い。皮は厚みがあり丈夫。骨は軟らかい。
いわゆるサーモンピンクで赤の発色が強い。熱を通しても硬く締まらない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
生食(刺身、カルパッチョ)、ソテー(ムニエル)、揚げる(フライ)、焼く(塩焼き)、蒸す(冷製)、煮る(ポシェ、煮つけ)タイセイヨウサケの刺身(サーモンの刺身) 『レロイ』のブランド、「オーロラサーモン」の刺身。赤の発色がよく、サケ科の臭味がほとんどない。うま味、甘味が強く、脂がのっていて柔らかくて美味。クリックで閉じますタイセイヨウサケの刺身
タイセイヨウサケのカルパッチョ(サーモンのカルパッチョ) 生で食べられることが多い。フィレを薄切りにしてソース(マヨネーズ、ヨーグルト、牛乳、レモン、塩コショウ)をかけたもの。白ワインに合う。クリックで閉じますタイセイヨウサケのムニエル(サーモンムニエル) 塩コショウし、小麦粉をまぶしてソテーしたもの。脂がのっているのでソテーして柔らかい。熱を通すとふんわり仕上がり、とても味がいい。クリックで閉じますサーモンムニエル
タイセイヨウサケのフライ(サーモンフライ) 脂がのっていて弱い繊維質で非常に上質。これに塩コショウして小麦粉をまぶし、パン粉をつけて揚げる。中はジューシーでふんわりとしていて非常に美味。クリックで閉じますタイセイヨウサケのフライ
タイセイヨウサケの塩焼き(サーモンの塩焼き) 養殖サケ類のなかでも焼いて最も味がいいと思う。脂が強いので塩味をつけて焼いてふんわりと柔らかく、サケ科ならではの風味が感じられる。クリックで閉じますサーモンの塩焼き
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『原色魚類大図鑑』(安倍宗明 北隆館)、『サケ・マスのすべて 食材魚貝類百科』(井田齊、河野博、茂木正人 平凡社)、『サケの世界市場』(佐野雅昭 成山堂)、『商用魚介名ハンドブック』(日本水産物貿易協会編 成山堂)、『新独和辞典』(大学書林)