甲幅9センチ前後になる。雄の方が手が長く、大型になる。甲羅は菱柄で青、青紫色。白い文様が散らばる。
タイワンガザミの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)


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魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★★
一般的(流通量は普通)味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目短尾下目ガザミ上科ガザミ科ガザミ属外国名
ー学名
Portunus pelagicus漢字・学名由来
漢字 台湾蝤蛑
由来・語源 台湾というのは台湾自体もさすが、暖かい熱帯域を意味する。ガザミであって暖かい、熱帯域にいるもの。
ガザミの語源は
ハサミは強靱で強く、はさまれるとケガをするほど。それで「カニであってはさまれると痛手を負うことからカニハサミ」となり、これが短縮されて「ガザミ」となった。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。相模湾以南の太平洋側、山形県以南の日本海、琉球列島。中国、台湾、インド西太平洋。生態
ー基本情報
水産基本情報
市場での評価 入荷量は少ない。活けは高値がつく。
漁法 刺し網
産地選び方
原則的に生きているもの。持って重いもの。死んで甲羅が黒くなったものなどはさける。味わい
旬は秋から冬
殻は非常に硬い。
肉はしまっており、非常に甘みが強い。
みそ、内子も非常に濃厚な旨みがある。栄養
ー寄生虫
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
料理法ゆでガニ、焼きガニ。蒸しガニ、みそ汁、炊き込みご飯
ゆでて食べるのがいちばんうまい。
塩水でゆでるのだが、熱湯にそのまま入れると脚が落ちてしまう。
このため一度氷水に入れてしめて(殺して)からゆでる。
口、鋏脚(ハサミ)の付け根から甲羅の中心部(心臓)に金串をさして、しめてからゆでるなどの方法がある。
いちばん簡単なのは氷水でしめるというもの。
蒸す、焼くというのもあらかじめ締めてからというのが脚が落ちない。
調理したカニに「カニ酢(二杯酢)」を用意することもある。
また切りガニにしてみそ汁にというのが簡単で味がいい。海辺であがってしまった(死んでしまった)カニなどで漁師さんたちがよく作っているが、人により、これこそカニのいちばんうまい食べ方だとする向きもある。
切りガニにしてご飯に炊き込んでもうまい。クリックで閉じますタイワンガザミの塩ゆで
塩ゆで
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー旧ページ内容
古い記載が含まれている可能性があります千葉県、山形県以南に棲息。東京湾でも夏から秋にかけて漁がある。
ガザミ(わたりがに)が近年減少しているのに対してこちらは目立ってとれている。鳥取県、島根県などでは「青手」と呼ばれ珍重するものでとても味のいいもの。味が良く大型であるので日本全国での方言も多い。色合いから「青」とつくもの。見た目が派手派手しいがために「花魁(おいらん)」などとされるものなど、無数にありそうだ。
夏から秋に浜茹でされた本種の味は絶品である。殻が柔らかくて食べやすい上に身の量もある。特に内子とミソの味がまったりと甘く、殻に身を入れてからめるようにすると最高の酒肴になる。大きければ大きいほどうまい。参考文献・協力
『水産無脊椎動物Ⅱ 有用・有害種各論』(奥谷喬 恒星社厚生閣)、『原色日本大型甲殻類図鑑』(三宅貞祥 保育社)『河岸の魚』(町山清 国際商業出版)、『広辞苑』(岩波書店)