27cm SL 前後になる。体高があり赤い。鱗は櫛鱗で大きく白い斑紋があり、縦筋を作る。前鰓蓋骨隅角部には強い棘がない。背鰭棘は12。両側鼻骨間の溝は広いVの字型。胸鰭軟条は15-17で、通常16。背鰭棘中央下の側線上方鱗数は2.5。頭部は微かに突出する。[27cm SL]
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![27cm SL 前後になる。体高があり赤い。鱗は櫛鱗で大きく白い斑紋があり、縦筋を作る。前鰓蓋骨隅角部には強い棘がない。背鰭棘は12。両側鼻骨間の溝は広いVの字型。胸鰭軟条は15-17で、通常16。背鰭棘中央下の側線上方鱗数は2.5。頭部は微かに突出する。[27cm SL]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/2190/Thumb630/2015042129287.jpg)


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珍魚度
★★★★
めったに出合えない魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区棘鰭上目キンメダイ系キンメダイ目イットウダイ科アカマツカサ亜科エビスダイ属外国名
学名
Ostichthys kaianus (Günther, 1880)漢字・学名由来
漢字 Kai恵比須 Kaiebishu
由来・語源 タイプ標本の産地がインドネシア、カイ諸島(Kai Islands)のものであるため。『日本産魚類全種の学名 語源と解説』(中坊徹次・平嶋義宏 東海大学出版部 2015)
一般的文献での初出は、『魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975/11/25)だと思っている。Günther,
Albert Karl Ludwig Gotthilf Günther (アルベルト・ギュンター 1830-1914 ドイツ→イギリス)。動物学者。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。水深150-300m。岩礁域。
伊豆半島、和歌山県白浜、高知県柏島、沖縄舟状海盆、九州〜パラオ海嶺。
台湾南部、バンダ海カイ島、オーストラリア北西岸、レユニオン島。生態
ー基本情報
伊豆半島や和歌山県でも見つかっているが、琉球列島が北限で、国内ではほとんど見られない。珍魚の部類で、まとまってとれることはまったくない。
一般的な評価、認知度はゼロに近い。
珍魚度 国内ではまさしく珍魚。鹿児島県、沖縄県などで希に水揚げされるが、出合うのは至難。水産基本情報
市場での評価 エビスダイと混同されているのではないか。やや高値。
漁法 刺し網
産地 鹿児島県選び方
触って張りがありへこまないもの。赤が強いもの。退色しているものは古い。味わい
旬は不明。
鱗は非常に硬く、すき引きも困難。鱗下の皮は赤く厚みがあり、やや硬い。骨はあまり硬くはない。
少し赤みがかった白身で、熱を通すと硬く締まる。
焼く、煮るよりも液体を使った汁などに向いている。
●1個体にしか出合っていない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
カイエビスの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、汁(潮汁)、生食(刺身)、焼く(塩焼き)クリックで閉じます
カイエビスの煮つけ 硬い鱗をひき水洗いして頭部を端割りにする。湯通しして冷水に落として残った鱗とぬめりを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水を沸かした中で煮る。煮るとかなり硬く締まってしまう。煮つけ方に工夫がいるのかも知れないものの味はとてもよい。
カイエビスの潮汁 刺身などで出たあらを取って置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、昆布だしで煮だして酒・塩で味つけする。骨やあらなどから実に濃厚でうまいだしが出る。煮ることで身も柔らかくなり、甘味が感じられるようになる。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市 ■http://tanakasuisan-kagoshima.com/)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)