難敵カイエビスを丸焼きにする
硬い鎧をつけたやっかいな魚
ガスグリルにヒレダカエビス
鹿児島県鹿児島市、恵水産から送って頂いたカイエビスはまさに珍魚である。エビスダイは今や北海道にもいるが、本種は本州では希にしか揚がらない。
鹿児島でヨロイダイと呼ばれるのはエビスダイと区別しないで競りにかけられているからだ。エビスダイよりもひとまわり小さいものの、単体で見ると違いがわからないと思う。
大小来たので、小(体長17cm・207g)をいちばん簡単な方法で食べる。
エビスダイの仲間の特徴は、ラメを思わせる鱗をまとっていることである。水洗いするとき鱗の硬さたるや宝石のごとくで非常に硬く鱗引きで引くに引けず、引けたと思ったらやたらに飛び散る。大きめサイズならなんとか許せるが、小さいにも関わらず鱗の硬さは変わらないのだからやっかい極まりない。
こんなときはマツカサウオ方式で焼き上げる。マツカサウオは上位でエビスダイの仲間と同族、同じように非常に硬い鱗を持つ。このような魚は何もしないに限るのである。
魚の焼死体みたい
焼け焦げたヒレダカエビス
まず表面の汚れなどを洗い流す。
水分をよく拭き取る。
ガスコンロの魚焼きグリルや魚焼き用のグリルなどを熱しておく。
水で洗っただけのものを入れて終始強火で焼く。大きいものは火を弱めてじっくり焼くといい。
焼き上がりはかなり悲惨である。