27cm SL 前後になる。体側にくっきりとした白い斑点が縦の列を作る。背鰭棘は12。鼻骨は非常に長く吻端を超える。鼻骨と鼻骨の間の溝は菱形に近い。涙骨には上顎骨にかぶさる突起がある。[26cm SL・702g]
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![27cm SL 前後になる。体側にくっきりとした白い斑点が縦の列を作る。背鰭棘は12。鼻骨は非常に長く吻端を超える。鼻骨と鼻骨の間の溝は菱形に近い。涙骨には上顎骨にかぶさる突起がある。[26cm SL・702g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/2184/Thumb630/yaseebisu.jpg)



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珍魚度・珍しさ
★★★★
正に珍魚・激レア生物魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区棘鰭上目キンメダイ系キンメダイ目イットウダイ科アカマツカサ亜科ヤセエビス属外国名
学名
Pristilepis oligolepis (Whitley, 1941)漢字・学名由来
漢字 痩恵比須 Yaseebisu
由来・語源/『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1936、第二版1943)に新称とある。当時国内でエビスダイとともにエビスダイ属とされていた。また同じく当時、エビスダイ属は本種とエビスダイの2種しか見つかっていなかったので、エビスダイと比べると細いもしくは小さいので、痩恵比寿としたのではないかと考える。
Soldierfish 英名は兵士魚であるが、鎧(armor)を着けた兵士を思わせる魚という意味だ。堅い鱗で敵(天敵)を寄せつけないことからくる。イットウダイ科の魚に共通し、総称でもある。Whitley
Gilbert Percy Whitley(1903-1975 オーストラリアの魚類学者 Australian ichthyologist)。南半球オーストラリア周辺だけではなく、国内にも生息する多くの魚を記載。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。大陸棚。
[神奈川県真鶴町]、伊豆大島、八丈島、小笠原諸島、相模湾、[三重県尾鷲市]、愛媛県愛南、屋久島。
インド洋レユニオン島、オーストラリア西岸・ロードハウ島、ハワイ諸島、イースター島。生態
ー基本情報
関東以南に生息する魚だが、明らかに珍魚である。めったに手に入るものではないので食べたことがある人はほぼいないはずだ。
またエビスダイの仲間は似ているので、知らない内に混同してしまっている可能性もある。
珍魚度 珍魚中の珍魚である。探しても手に入らない。水産基本情報
市場での評価/流通上見ていない。
漁法/定置網
産地/神奈川県、三重県選び方
赤が鮮やかなもの。味わい
旬は不明。
鱗はガラスのようで非常に硬い。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
微かに赤みのある白身で血合いが赤い。熱を通すと硬く締まる。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ヤセエビスの料理・レシピ・食べ方/生食(焼霜、刺身)、煮る(煮つけ)、汁(みそ汁、潮汁)、焼く(塩焼き)クリックで閉じます
ヤセエビスの焼霜造り 硬い鱗をがんばって取る。三枚に下ろして腹骨と血合い骨を取る。皮目をあぶって氷水に落とし、水分をていねいにとる。これを刺身状に切る。
皮にうま味があるが、皮霜造り(湯を掛ける)では柔らかくならない。少し強めにあぶる。この皮と皮下に豊かなうま味がある。身にも甘みがあってとてもうまい。
ヤセエビスの煮つけ あらを集めて置く。湯通しして冷水に落としてヌメリや残った鱗などを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・濃口醤油・たまり醤油・水を沸かした中で煮る。煮ると硬く締まるので食べにくいが、まずくはない。クリックで閉じますヤセエビスの潮汁 頭部やあらを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、昆布出して煮出す。やや長めに煮だして酒・塩で味つけする。実にこくのあるだしがでる。知るだけではなく眼球やあらについた身も美味。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/岩田昭人さん(三重県尾鷲市)、遠藤勇樹さん(神奈川県真鶴町)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)