体長30cm前後になる。体側に明瞭な横縞はない。小笠原周辺の個体は赤身が強く、奄美大島以南にいる個体は黄色みが強い。[奄美大島]
キビレアカレンコの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★★
一般的(流通量は普通)味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タイ科キダイ亜科キダイ属外国名
学名
Dentex abei Iwatsuki,Akazaki and Taniguchi.2007漢字・学名由来
漢字/鰭赤連子 Kibireakarenko
由来・語源/赤崎正人の命名だと思う。〈キビレアカレンコ(新称) 奄美諸島以南の琉球列島に分布する〉『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)Akazaki
赤崎正人(あかざき・まさと)。宮崎大学農学部理学科教授。魚類学・増殖学。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。水深50〜150メートルの岩礁域。
奄美大島、沖縄島。東シナ海大陸棚縁辺域、台湾、フィリピン。生態
ー基本情報
鹿児島以南で水揚げされるキダイ。
沖縄などで「タイ」というと本種、タイワンダイであることが多い。水産基本情報
市場での評価 タイワンダイとともに沖縄のタイ。沖縄県、奄美大島のタイ類ではもっとも漁獲量が多い。やや高値。
漁法 一本釣り
産地 沖縄県選び方
ー味わい
旬は不明。
鱗は薄くて取りやすい。皮は厚くて強いが熱で軟らかくなる。
透明感のある白身で熱を通しても硬くならない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
キビレアカレンコの料理法・レシピ・食べ方/焼く(塩焼き)、生食(皮霜造り、焼霜造り、酢じめ)、汁(鍋、潮汁)、蒸す(酒蒸し)、煮る(煮つけ)、揚げる(天ぷら)骨酒 キビレアカレンコを水洗いして、振り塩。これをじっくりと時間をかけて焼き上げ、深みのある器に盛る。脇で酒を熱燗にして火を入れて焼き上げたものをそそぐ。火に乗せられる器などを使い少し沸き立たせてもいい。酒もほぐしながら食べる塩焼きもうまい。クリックで閉じますキビレアカレンコの骨酒
皮霜造り 水洗いして三枚に下ろす。皮目に湯をかけて冷水にとる。水分をよく切り、刺身状に切る。単に刺身にすると水っぽいが皮霜造りにすることにより身が締まり、味わい深くなる。クリックで閉じますキビレアカレンコの皮霜造り
酢じめ 関東のすし店ではキダイ類は酢じめにすることが多い。これをおつまみで出してくれるのだが、実にうまいと思う。三枚に下ろして血合い骨を抜き振り塩。少し寝かせて(季節季節で違う)、生酢(甘酢でも)で締める。クリックで閉じますキビレアカレンコの酢じめ
鍋 キビレアカレンコを水洗いして、適宜に切り、一度湯通し。鱗や汚れなどを取り去り、昆布だし、酒、塩の味つけで煮ながら食べる。季節の野菜、きのこ、豆腐など具だくさんにしてもうまい。クリックで閉じますキビレアカレンコの鍋
潮汁 あら、兜(頭)を湯通しし、冷水に落とし、鱗などをきれいに取り、水分をよく切っておく。これを酒、水を合わせたものに入れて火をつける。あくを取りながらうまいだしが出てきたら、酒、塩で味つけする。クリックで閉じます酒蒸し 三枚に下ろして切り身にする。これに振り塩をして1時間以上置く。切り身に水分が浮かんできたらよく拭き取っておく。器にもどした昆布をしき、切り身をのせて酒を振る。強火で6分くらい蒸し、加減をみて供する。クリックで閉じますキビレアカレンコの酒蒸し
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/田中水産 鹿児島県鹿児島市
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)