アリアケトビウオ

Scientific Name / Cypselurus starksi Abe, 1953

アリアケトビウオの形態写真

27cm TL 前後になる。体はずんぐりしている。胸鰭は長い。臀鰭基部は背鰭第3軟条の下方か後方からはじまる。胸鰭は上から2本が不分枝。胸鰭は一様に黒い。背鰭に目立つ斑紋がない。背鰭前方鱗数は28-35(32)・側線鱗数は49-57。背鰭は13軟条。背鰭に目立つ斑紋がない。
アリアケトビウオの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
27cm TL 前後になる。体はずんぐりしている。胸鰭は長い。臀鰭基部は背鰭第3軟条の下方か後方からはじまる。胸鰭は上から2本が不分枝。胸鰭は一様に黒い。背鰭に目立つ斑紋がない。背鰭前方鱗数は28-35(32)・側線鱗数は49-57。背鰭は13軟条。背鰭に目立つ斑紋がない。27cm TL 前後になる。体はずんぐりしている。胸鰭は長い。臀鰭基部は背鰭第3軟条の下方か後方からはじまる。胸鰭は上から2本が不分枝。胸鰭は一様に黒い。背鰭に目立つ斑紋がない。背鰭前方鱗数は28-35(32)・側線鱗数は49-57。背鰭は13軟条。背鰭に目立つ斑紋がない。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区新骨亜区正新骨下区棘鰭上目スメグマモルフ系トウゴロウイワシ亜系ダツ目トビウオ亜目トビウオ科Cypselurus属

    外国名

    学名

    Cypselurus starksi Abe, 1953

    漢字・学名由来

    漢字/有明飛魚 Ariaketobiuo
    由来・語源/有明海で産卵する個体があるため。
    〈有明海で5月下旬から6月上旬にかけて産卵するものもあるのでこの名がある。〉『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
    Abe
    阿部宗明(あべ ときはる Abe Tokiharu 1911-1996)。魚類学者。田中茂穂の後継者。多くの魚を記載。国内だけではなく、「新顔の魚」にて輸入、海外で漁獲される魚の魚名も多数つけている。

    地方名・市場名

    ガアタキ
    場所和歌山県潮岬 参考瀬戸内海の魚類リスト 
    コトビ[小トビ]
    場所長崎 備考長崎県では様々なトビウオ類が漁獲されているがホソトビウオやツクシトビウオと比べると小さいため。 
    チョウセントビ
    場所長崎県 参考瀬戸内海の魚類リスト 
    アブラアゴ[脂あご]
    場所長崎県平戸市度島 参考福畑敏光さん 
    アゴ
    場所長崎県平戸市度島など 備考トビウオ類の総称として 参考福畑敏光さん 
    アガリアゴ[上がりあご]
    場所長崎県平戸市度島ほか 備考これがとれはじめるとトビウオ漁が終わるため。漁期が終わる合図。 参考福畑敏光さん 

    生息域

    海水魚。
    新潟県佐渡、富山湾、業護憲浜坂、島根県浜田、福岡県津屋崎、佐賀県唐津、[長崎県平戸市度島]、熊本県天草、九州西岸、伊豆諸島近海〜九州南岸の黒潮域。

    生態

    基本情報

    国内の暖流域を回遊しているようである。トビウオ漁が盛んな長崎県や鹿児島県では、たくさんの種のトビウオが漁獲される。中でも長崎県で本種は9月、10月のトビウオ漁の終了時季にとれるトビウオだとされているようだ。
    長崎県のトビウオ漁の主流はホソトビウオとツクシトビウオである。ホソアオトビ、シロフチトビウオなどとともにその他の「小トビ」として加工品などに使われているのだと考えられる。
    とてもおいしい魚だが料理の幅が狭いのが難点である。干ものだけならおいしさは最上級である。
    珍魚度 全国流通はしない。漁のある地域でしか手に入れることは出来ないが、長崎県や鹿児島県など地域が限られる。

    水産基本情報

    市場での評価/不明。
    漁法/刺網、定置網、巻き網
    産地/長崎県

    選び方

    触って張りのあるもの。背が黒く、腹の白さとの差があるもの。

    味わい

    旬は不明。
    長崎県では9月下旬に揚がる魚なので漁期が旬といえそうだ。
    鱗は取れやすい。皮は厚みがあり強い。骨は柔らかい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    アリアケトビウオの料理・レシピ・食べ方/焼く(干もの)、煮る(煮つけ)

    アリアケトビウオの丸干し 秋に長崎県で揚がる小型のトビウオ、若い個体は基本的に干ものに加工されるという。
    長崎県平戸市の漁師さん、福畑さんに教わった通り、表面の汚れを落とす。塩で和えて20分ほど置く。表面に出て来た水分をていねいに取り、そのまま干し上げる。半日では生っぽい感じだったので丸一日干したもの。
    これを焦がさないように焼き上げる。焼き上がったものは香りだけでも御馳走である。身はそれほど硬くならず、身離れがいいのでむしっては食べ、むしっては食べていると止まらなくなる。平戸で盛んに本種などの「小トビ」の干ものが作られているわけがわかる。

    アリアケトビウオの煮つけ 水洗いして頭部を落とす。若い個体なのか、子持ちではなかった。ただ身に張りがあり、意外にも脂が感じられる。本種を「あぶらあご」というのはこの触った感じからかも知れぬ。湯通しして冷水に落として残った鱗とぬめりを流し、水分をきる。これを酒・砂糖・醤油・水を沸かした中で煮る。身はさほど締まらず、柔らかい。非常にうま味豊かで皮目に独特の風味がある。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/福畑敏光さん(長崎県平戸市)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 2013年02月26日)
  • 主食材として「アリアケトビウオ」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ