ヤマトカマスの料理法・調理法・食べ方/焼く(塩焼き、干もの、かます飯)、揚げる(フライ、天ぷら)、ソテー(ムニエル)、生食(焼霜造り、酢じめ)、汁(みそ汁)
ヤマトカマスの刺身 鮮度がよいものは刺身になる。三枚に下ろして腹骨・血合い骨をとる。皮を引き、刺身状に切る。鮮度落ちが早いので食費地ではなかなか味わえないが、味は魚類中でも最高峰のひとつ。旬には脂が溶けるときの甘味が、身に豊かなうま味がある。

ヤマトカマスの塩焼き

ヤマトカマスの塩焼き 水洗いして振り塩をして1時間以上置く。これをじっくりと焼き上げる。あまり焼きすぎるとぱさつくので要注意。皮目がいちばんうまい。身はほどよく繊維質で見場なればいい。柑橘類との相性がとてもよい。

ヤマトカマスの開き干し

ヤマトカマスの開き干し 水洗いして背開きにする。内臓や血液などをよく洗い流し、水分をよく切り、立て塩の10〜20分(気温によって違ってくる)漬け込む。これを引き上げて水分をよく拭き取り、冷蔵庫にラップをしないで半日入れておくと出来上がり。干し加減は好みで。

かます飯

ヤマトカマスのかます飯 干ものを焼き上げる。もしくは塩焼きを作る。この身をほぐして骨を取り除いて炊きたてのご飯にませ混んだもの。ほんのり酢を利かせてもいいし、カマスを混ぜ込むときに柑橘類を搾り込んでもいい。「かますの焼き食い一升飯」の意味がわかる。

ヤマトカマスの梅青じそ揚げ

ヤマトカマスの梅青じそ揚げ 小振りのカマスを開いて中骨と小骨を抜く。小麦粉をまぶして大葉と梅肉(梅干しの果肉をすり鉢ですり、砂糖、水を加えてペースト状にしたもの)を巻き込むようにして楊枝で止め、小麦粉をまぶして衣をつけて揚げたもの。さくっと揚がって香ばしく、大葉(青じそ)の香りが鼻に抜け、カマスの味の中に梅のさっぱりした味がきて、いくらでも食べられる。

カマスのフライ

ヤマトカマスのフライ 皮付きのまま三枚に下ろして、血合い骨などを丁寧に抜く。塩コショウして小麦粉をまぶして卵黄をつけてパン粉をまぶしてからりと揚げたもの。さくっとして中は豊潤、カマスのうま味に満ちている。
ヤマトカマスの唐揚げ 漁港などで春から初夏にかけて目にする幼魚は、選別さえできればそれなりに値段がつく。簡単に水洗いして頭部を落として、水分をよくきる。片栗粉をまぶしてじっくり二度揚げする。まるごと食べられてとても香ばしく、おいしい。
ヤマトカマスの南蛮漬け 小振りのもの(幼魚)は水洗いして頭部を切り取る。これを唐揚げにして漬け地とからませて1時間以上寝かす。ただし和えてすぐに食べてもうまい。漬け地は酢、砂糖、みりん、酒(入れなくてもいい)、しょうゆか塩を合わせて一煮立ちさせて冷やしたもの。常備菜としてとても重宝する。
ヤマトカマスの梅干し煮 小振りの方が使いやすい。水洗いして頭部だけ取る。これを湯通しして、冷水に落として表面のぬめりや残った鱗を取る。水産をよくきり、梅干し・酒・少量のしょうゆを入れて煮上げる。砂糖などを使って甘くするとご飯に合うし、常備菜としても優秀。
ヤマトカマスの塩煮 水洗いして頭部を切り、水分をよくきる。これを4パーセントの塩水で4〜5分ゆでて陸揚げする。表面の水分が引いたら、そのまま柑橘類などをふり食べる。これを干し上げたものが煮干しだ。カマスの煮干しはとてもいいだしが出る。

ヤマトカマスのムニエル

ヤマトカマスのムニエル 水洗いして背開きにして小骨や鰭下の骨を取る。塩コショウして1時間以上寝かせる。これに小麦粉をまぶして、多めの油でソテーする。皮目を強く香ばしくソテーするといい。火が通ったらカマスを取りだし、バターを加え、キノコなどをソテーして、白ワインを入れて味見する。もの足りなかったら塩コショウ。これを皿に盛り、上にカマスを乗せる。

ヤマトカマスの酢じめ

ヤマトカマスの酢じめ 三枚に下ろして腹骨、小骨を抜く。振り塩をして汗をかかせて水分をよく拭き取り、生酢(ゆずやすだちでもいい)に着ける。塩で身が適度にしまってとても味わい深い。

ヤマトカマスのみそ汁

ヤマトカマスのみそ汁 水洗いして、適宜に切り一度湯通し、鱗やぬめり、汚れを落として水分をよく切る。これを昆布だし(水)で煮だしてみそを溶いたもの。幼魚は煮干しにもなるくらいにヤマトカマスにはうま味があるので、濃厚でうまいだしが出て美味だ。