40cm SL 前後になる。側へん(左右に平たく)し、体高がある。尾鰭は丸く背鰭は1つで欠刻しない。雌は赤く、背中に暗い斑紋があり、雄は腹の部分に赤紫を帯びて頭部に黄色い筋模様が走り派手派手しい。[雄(おす)34cm・884g]
アカイサキの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
![40cm SL 前後になる。側へん(左右に平たく)し、体高がある。尾鰭は丸く背鰭は1つで欠刻しない。雌は赤く、背中に暗い斑紋があり、雄は腹の部分に赤紫を帯びて頭部に黄色い筋模様が走り派手派手しい。[雄(おす)34cm・884g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/445/Thumb630/akaisaki000.jpg)
![40cm SL 前後になる。側へん(左右に平たく)し、体高がある。尾鰭は丸く背鰭は1つで欠刻しない。雌は赤く、背中に暗い斑紋があり、雄は腹の部分に赤紫を帯びて頭部に黄色い筋模様が走り派手派手しい。[雌 26cm・493g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/445/Thumb630/20230929436.jpg)
![40cm SL 前後になる。側へん(左右に平たく)し、体高がある。尾鰭は丸く背鰭は1つで欠刻しない。雌は赤く、背中に暗い斑紋があり、雄は腹の部分に赤紫を帯びて頭部に黄色い筋模様が走り派手派手しい。[雌(めす) 18cm・178g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/445/Thumb630/akaisaki00.jpg)
![40cm SL 前後になる。側へん(左右に平たく)し、体高がある。尾鰭は丸く背鰭は1つで欠刻しない。雌は赤く、背中に暗い斑紋があり、雄は腹の部分に赤紫を帯びて頭部に黄色い筋模様が走り派手派手しい。[雄(おす)34cm・884g]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/445/Thumb630/akaisaki0000.jpg)
-
珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ目スズキ亜目ハナダイ科ハナダイ亜科アカイサキ属外国名
学名
Caprodon schlegelii (Günther, 1859)漢字・学名由来
漢字 赤斑魚、赤伊佐磯 Standard Japanese name / Akaisaki
由来 神奈川県三崎、伊豆、東京都神津島・八丈島での呼び名、「アカサギ」、「アカイサギ」からだと思われる。
〈あかさぎ 伊豆河名(川奈)〉『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
〈アカイサギ、アカタルミ〉、〈同 アイアカイサギがありCaprodon affinis Tanaka,というのがある〉『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929)宇井縫蔵
うい・ぬいぞう 1878年、和歌山県田辺生まれ。教諭、魚類学、植物学、民俗学。南方熊楠の協力者でもある。国学者・歌人・民俗学者の宇井 可道(うい よしみち)の長男。『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929)は魚類学的にも民俗学的にも重要。
Günther,
Albert Karl Ludwig Gotthilf Günther (アルベルト・ギュンター 1830-1914 ドイツ→イギリス)。動物学者。地方名・市場名
生息域
海水魚。大陸棚縁辺の岩礁域。水深40〜302メートル。
[福井県三国]、兵庫県香住から九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、伊豆・伊豆諸島、千葉県勝浦沖・館山湾、相模湾〜九州南岸の太平洋沿岸、宮古、八重山諸島。
済州島、台湾、オーストラリア東岸・西岸、ハワイ諸島、チリ。生態
ある程度の大きさまでは雌として生き、大型になると性転換する。
下ろした経験からすると産卵期は8月、9月くらいではないかと思われるがはっきりしない。基本情報
房総半島以南の太平洋側に多い魚だが、専門にねらう漁はなく入荷量は少ない。食用魚としてよりも釣りの対象魚として知名度があるかも知れない。華やかと言うよりは派手な色合いが嫌われてあまり値段のつかない魚。工夫次第ではおいしく食べられる。
珍魚度 珍しい魚ではない。比較的暖かい海域に多いが流通上見かける機会も多い。ただし一般的な魚とはいえないので、スーパーなどに並ぶことは少ない。水産基本情報
市場での評価 関東には伊豆諸島、九州などから入荷してくる。色合いの美しさから値段はやや高値で安定している。
漁法 釣り
主な産地 東京都、大分県選び方
色合いの鮮やかなもの。くすんでいるものは古い。目が澄んでいて鰓が鮮紅色のものがいい。味わい
旬は春から夏。
鱗は小さく硬く取りにくい。皮は厚みがあり硬い。骨はあまり硬くない。
やや繊維質の少ない、層を作らない白身で血合いが弱い。熱を通すとやや硬く縮む。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
アカイサキの料理法・レシピ・食べ方/蒸す(剁辣椒蒸、酒蒸)、生食(焼霜造り、刺身)、ソテー(ポワレ、バター焼き)、揚げる(フライ)、煮る(煮つけ)、汁(潮汁、みそ汁)、焼く(塩焼き)クリックで閉じます
アカイサキの剁椒魚頭 蒸すと皮がふんわり柔らかくゼラチン質になる。身は淡泊である。ここに唐辛子の辛さと発酵で生まれたうま味が加わる。とてもご飯に合う。
剁辣椒(ドゥオラージャオ)は中国湖南省・四川省などで作られている赤い唐辛子の塩漬けだ。塩味と熟成したうま味がある。頭部に皿にのせて酒を振り、剁辣椒、ねぎ、しょうがなどを乗せて蒸す。
アカイサキの焼霜造り 三枚に下ろして血合い骨を抜く。皮目を強くあぶり、氷水に取り水分をすぐに拭き取る。これを少し置いて切りつける。アカイサキのうま味は皮にあり、また皮下の身がいちばんうまい。皮霜造りでは皮が強すぎ、刺身は上品ではあるがうま味に欠ける。クリックで閉じますアカイサキの刺身 旬のわかりにくい魚である。これは秋の固体。皮を引くと微かに脂分を感じる。やや硬く感じたので薄めに切りつける。身はなめらかな舌触りで甘味が感じられる。脂も微かにあっておいしい。クリックで閉じますアカイサキの煮つけ 皮が柔らかく身と一体化して食べることができる。思った以上に頭部やかまに付着した身が多いのもうれしい。クリックで閉じます
あらは湯通しして、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をきり、酒・砂糖・醤油・水で煮る。アカイサキのフライ 香ばしいパン粉の中はジュが多く豊潤である。身は適度に締まり甘みがある。クリックで閉じます
小振りの雌を水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を抜く。皮を引いて塩コショウして小麦粉をまぶす。衣(小麦粉・卵黄・水。溶き卵でもいい)をからめ、パン粉をまぶしてやや高温で揚げる。アカイサキの天ぷら 薄めの衣で揚げたので、皮のうま味が強く感じられる。皮は甘みがあって独特の風味がある。クリックで閉じます
水洗いして三枚に下ろし、揚げやすい大きさに切る。軽く振り塩をして出て来た水分をとる。小麦粉をまぶし、衣をつけて高温で揚げる。アカイサキの唐揚げ 腹骨まわりや刺身などのときの切り落としを使ったもので、揚げると皮のうま味が際立つ。身は鶏肉のようにしまり、甘味がある。クリックで閉じます
水洗いしてかまや刺身のときに余った部分を集める。小麦粉をまぶし、少し寝かせてからじっくりと二度揚げにする。アカイサキのアクアパッツァ ソテーしたときの香ばしさが魚には残っている。これが魅力である。ドライトマト(干したトマト)とアサリのうま味が適度の量の水で一体化してスープとしてもおいしい。クリックで閉じます
水洗いし塩コショウをする。多めのオリーブオイルの中でソテー、火が通ってきたら強火にしてアサリ、ドライトマト(塩をし軽く焼いたものでも)を加え、強火の飯少しずつ水を加える。アカイサキのバター焼き 水洗いして大型のものはフィレにする。小振りは丸のまま使った方がおいしい。塩コショウして多めの油でじっくり香ばしくソテーする。仕上げにマーガリン(バターでも)で風味づけする。それほどうま味のある魚ではない。ソテーして香ばしさを出し、マーガリンなどで油分、風味を加えると味が豊かになる。クリックで閉じますアカイサキのみそ汁 ここでは頭部を使ったが、小さな固体は水洗いして適当に切る。湯通しして冷水に落として残った鱗やヌメリを流す。水分をよくきり、水から煮出してみそをとく。身は痩せてしまうがいいだしがでる。クリックで閉じますアカイサキの潮汁 あらをだしにして汁にする。要するにあら汁である。あらを適宜に切り、湯通しして冷水に落とし血液や鱗をとる。これを昆布だし(水でも可)で煮だして酒と塩で味つけする。薬味にはねぎとコショウがいい。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
釣り情報
本種をねらう乗り合いはなく、相模湾ではマダイ釣りの外道としてお馴染みである。水深100メートルを超える海底から釣り上がる。歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈 魚名考』栄川省造(青銅企画出版)、『魚と貝の事典』望月賢二監修(柏書房)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会 三省堂)、『伊豆・小笠原の魚たち』(東京都水産試験場 2004)