15cmを超えるものもある。貝殻は薄く小さく軟体は総て納まらない。ミルクイ「海松食」の名は、水管に海藻をつけていることがあり、これがミルを食べているかのごとく見えるためであるという。
ミルクイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★
知っていたら通人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門二枚貝綱異歯亜綱マルスダレガイ目バカガイ科オオトリガイ亜科ミルクイ属(Tresus)外国名
学名
Tresus keenae Kuroda & Habe in Habe & Ito,1965漢字・学名由来
地方名・市場名 ?
生息域
海水生。北海道〜九州。朝鮮半島。
潮間帯から水深20メートルの細かい砂地。生態
産卵期は春から秋。
砂などに潜り込み、水管を出して、水中をただよう植物プランクトンなどを吸い込み、食べている。
3年で殻長10センチ前後になり、以後年1センチほどずつ基本情報
水産基本情報
市場での評価 入荷量は少ない。二枚貝ではもっとも高いもので、キロあたり3000円(卸値)を超えるのが普通。
漁法 潜水漁
主な産地 愛知県、瀬戸内海周辺、東京湾など選び方
ー味わい
栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
生食(刺身)、ソテー(バター焼き)、揚げる(天ぷら)、汁(みそ汁、潮汁)ミルガイの刺身 ミルクイは剥き身にし、水管だけをはずす。足の部分も刺身になるが、食感からすると水管に及ばない。縦に開き湯通しして皮をむく。水管の先を切り捨てる。水管の先を赤くするために先の方だけ、少しゆでる。買いらしい風味が豊かで食感が心地よく美味。クリックで閉じますミルクイの刺身
ミルガイのバター焼き 剥き身にして水管以外の部分を適宜に切る。水分をよくきり、にんにく風味をつけたバターで短時間ソテーする。野菜などはあえて使わなくてもいい。バターとの相性がとてもよく味わい深い。クリックで閉じますミルクイのバター焼き
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
和漢三才図会(寺島良安 正徳2年) 東海美人、淡菜、殻菜の漢字がある。
本朝食鑑(人見必大 元禄10) 〈蛤は殻・肉ともにぼう(漢字なし)に類し、一頭は小さく、黒茸が生えている。略鹿茸に比し、黒毛がある。茸頭に菜を生じ、初めは微黄色く、赤色を帯び、味は淡脆・甘美である。……包人が黒茸味はもっとも美い。上厨に充て、世間でも嘉賞されている。……その袴」帯・舌柱も味が佳い。〉
西施舌(せいしぜつ) 〈ミルクイを西施舌という。西施は中国春秋時代の越の美女の名である。河豚(白子)を西施乳という。〉『たべもの語源辞典』(清水桂一編 東京堂出版)旧ページ内容
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市場では「みるがい」もしくは「本みる」。貝のなかでも最高級品。今や、寿司屋などでもめったに使えないものとなってしまった。北海道から九州まで棲息。瀬戸内海や三河湾、東京湾などの内湾に多い貝で、資源の減少が危惧されている。参考文献・協力
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)