コロダイ

Scientific Name / Diagramma picta (Thunberg,1792)

コロダイの形態写真

60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。[沖縄県石垣島産 44cm SL・1.512kg]
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60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。[沖縄県石垣島産 44cm SL・1.512kg]60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。稚魚。[全長10cm]稚魚。鹿児島県では秋になると定置網で揚がる。[全長6cm]60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。60cm SL 前後になる。腹部を除く全身に黄金色の斑紋が散らばる。体高があり側へんする。唇は分厚い。背鰭棘数は9-10。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イサキ科コロダイ属

    外国名

    学名

    Diagramma picta (Thunberg,1792)

    漢字・学名由来

    漢字 胡廬鯛 Korodai
    由来・語源 「ころだい」は和歌山県での呼び名を標準和名にしたもの。和歌山県では猪の子供を「ころ」と呼び、コロダイの稚魚にある斑紋がその猪の子供のものに似ているため。
    古くはコショウダイ属(コセウダヒ属)で、Plectorhinchus pictus (Thunberg, 1792) だった。
    Thunberg
    Carl Peter Thunberg [カール・ペーテル・ツンベルク(チュンベリー) 1743-1828 スウェーデン]。博物学者。1775(安永4)-1776(安永5)長崎の出島に滞在。江戸参府も果たしている。『Flora Japonica(日本植物誌)』。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。浅い岩礁域、サンゴ礁域。
    新潟県佐渡、兵庫県浜坂、島根県、山口県豊浦、九州北部、瀬戸内海、伊豆諸島、小笠原諸島、茨城県〜九州南岸の太平洋沿岸、屋久島、琉球列島、尖閣諸島、南大東島。
    済州島、台湾、福建省・広東省、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、タイランド湾、インド-西太平洋。

    生態

    基本情報

    比較的暖かい海域にいるやや大型の魚である。古く関東などでは珍しい部類の魚だったが明らかに増加傾向にある。これは関東だけでは全国的な傾向だと思う。ただしたくさんとれる魚ではないのでいまだに認知度は低い。歩留まりも高くイヤミのない味わいの魚なので見つけたらぜひとも食べて頂きたいものだ。
    珍魚度 珍しい魚ではないが関東などの小売店ではめったにお目にかかれない。探さないと手に入らない魚である。

    水産基本情報

    市場での評価 関東の漁場では幼魚は多いものの成魚は少ない。産地は主に西日本。関東ではまだ認知度が低い。一定の評価がなく値段は不安定。大型のものは高値となる。
    漁法 釣り、定置網
    主な産地 鹿児島県、大分県、和歌山県

    選び方

    鮮度落ちが遅い。大きいものの方が味がいい。身に張りがあり、黄色い斑文のくっきりしているもの。鰓が鮮紅色のもの。

    味わい

    旬は秋〜初夏ではないかと思うがわかりにくい。沖縄県などは初夏には脂がなく、本州などでは晩秋から冬の個体はくせがなく脂がのっている。大型が必ずしもいいとは限らない。
    鱗は硬く、取りにくい。皮は厚みがあり、しっかりして硬い。
    透明感のある白身で血合いが非常にきれいだが、漁の時の扱いで染みや赤く変色しやすい。熱を通すとやや締まる。
    磯臭みのある個体がいるが、この臭みは熱を通すと強くなる。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    コロダイの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身、焼霜造り、カルパッチョ、セビチェ、みそたたき、おろし和え)、ソテー(バター焼き、ポワレ)、焼く(塩焼き)、煮る(まーす煮、煮つけ)、汁(みそ汁)、揚げる(フライ)

    コロダイの刺身 三枚に下ろして皮を引くと、非常に美しい血合いを持つ透明感のある白身が出てくる。食感が良く、あっさりとした中にイサキ科らしいうま味が感じられる。この透明感は比較的長続きし、また時間が経つとうま味が増す。

    コロダイの焼霜造り(焼き切り) 脂がイマイチの個体は単に刺身にするのではなく、皮目をあぶって作った方がいい。水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨を抜き、皮目をあぶって氷水に落とす。水分をよくきり、刺身状に切る。身(筋肉)に脂がなくても皮の香ばしさ、皮下のうま味が加わって非常に味わい深い。
    コロダイのなめろうコロダイのみそたたき(なめろう) 大型は水洗いして中骨や腹骨についた身、尾に近い部分や鰭際を集めて置くといい。小型はそのまま三枚に下ろして皮を引き、腹骨・血合い骨を取り使う。小さく切り、みそ・しょうが・ねぎ(他にも大葉、みょうがなど)と一緒にかなり徹底的にたたく。
    コロダイのカルパッチョ できるだけ薄く切りつける。皿ににんにくの風味をなすりつける。塩とオリーブオイルを入れて薄切りの身を貼り付けていく。並べ終わったらとんとんと叩いて馴染ませて、上からも振り塩、香りのある野菜類をのせ柑橘類を搾り落とす。さらにオリーブオイルをかけ回したもの。
    コロダイのセビチェ 水洗いして上身にするとどうしても切れ端などが出てしまう。これと尾に近い部分などを集めて置く。小さく切り、塩・辛い青唐辛子・ライムで和える。1時間以上寝かせて食べる。やや塩辛く、ひりひりするがさっぱりしていながら魚のうま味が感じられる。
    コロダイのおろし和え くせのない味わいではあるが、どことなくもの足りない感がする。これを辛味大根、柑橘類(すだち、かぼすなど)で補う。水洗いして三枚に下ろす、サイコロ状に切り、振り塩をし1時間前後寝かせて表面に出て来た水分を拭き取る。これを辛味大根のおろし、柑橘類のしぼり汁、刻んだ柑橘類と和える。

    コロダイのポワレ ポワレはフランスの塩焼きというか魚料理の定番的なもの。水洗いして三枚に下ろして腹骨と血合い骨を取る。水分をよく拭き取り、塩コショウする。フライパンに多めのオリーブオイルとにんにくを入れて火をつけ、にんにくの香りが立ってきたらニンニクを取り出す。まずは皮の方からじっくり香ばしく焼き、返す。このとき魚のうま味がでた脂を皮目にかけながら火を通す。両面香ばしくソテーしたら取り出して、火をとめ、ジンとシェリー酒、ライムでデグラッセしてソースにする。
    表面はあくまでも香ばしく、中心部分はしっとりと豊潤に仕上げる。

    コロダイのバター焼き 水洗いして三枚に下ろす。小さなものは半身、大型は切り身にする。塩コショウして小麦粉をつける(必ずしも必要ではない)。これを多めの油でじっくりとソテーする。仕上げにマーガリン(バター)で風味づけする。淡泊な味わいなのでバターと好相性。醤油をたらすとご飯に合う。
    コロダイの塩焼き 大振りのものは切身やかまを、小型は丸のままで料理してもいい。水洗いしてここではカマの部分に振り塩。1時間以上寝かせて焼く。イサキ科ならではの皮目のうま味と風味が楽しめ。白身の甘さも堪能できる。
    コロダイの煮つけ 兜とかまを使ったが切り身でもいい。適当な大きさに切り、湯通しする。冷水に落として残った鱗とぬめりを流す。水分をよくきり、酒・砂糖・水でこってり甘辛に煮る。酒・醤油だけであっさりたいてもおいしい。
    コロダイのまーす煮 うちなーぐち(沖縄の言葉)で塩は「まーす」だ。「まーす煮」はようするに塩味の煮つけ。小振りのものは丸のまま、大型は切り身や兜を使うといい。少量のやや強めの塩水で短時間煮煮上げる。魚丸ごと皮も身も楽しめる料理である。一緒に豆腐を煮ると魅力が増す。
    コロダイの魚汁(みそ汁) 刺身などを作ったときのあらを湯通しし、冷水に取り鱗、滑りなどを取る去る。これを水で煮だしてみそを溶いたもの。沖縄野菜のフーチバー、サクナなどを青みにすると非常にうまい。薬味はコーレーグス。ご飯のおかずに最適である。
    コロダイのフライ 水洗いして三枚に下ろす、皮を引き、塩コショウする。小麦粉をまぶし、衣(卵・小麦粉・水。少量なら溶き卵)をからめ、パン粉をつけて揚げる。やや単調な味わい。臭みがある個体はくせが強くなる。

    関連コラム(料理法・レシピ)

    記事のサムネイル写真コロダイのポワレ
    ランス料理のポワレ(poêlé)は比較的新しい料理だけれど、ボクは勝手に、この国での塩焼きや煮つけのような料理だと考えている。テクニックは必要だけど、工程は簡・・・ 続きを開く

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出)、『魚と貝の事典』(月賢二 柏書房」)、『日本の海水魚』(山と渓谷社)、同定は原則的に『日本近海産 魚類検索 全種の同定 第Ⅲ版』(中坊徹次編 東海大学出版会)

    地方名・市場名

    キョウモドリ
    場所三重県二木島 備考〈之は「鯛といって京へ送ったが違うといって戻された」という義である。〉 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    カイグレノオバ
    場所三重県志摩市和具町 備考「おば」は似ているが別種の意味。コショウダイに似ているが別種の意味だろう。 参考日比野友亮さん/和具の方言、『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    クレ
    場所三重県鳥羽 参考文献 
    エノミダイ
    場所京都府舞鶴市・京丹後市、福岡県築上郡築上町 
    コロ
    場所兵庫県明石市 参考土井祐介さん 
    コロダイ
    場所和歌山県和歌浦・湯浅・周参見・和深・太地 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    イソコロ
    場所和歌山県塩屋・和歌浦 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    シブタ
    場所和歌山県田辺・周参見 サイズ / 時期幼魚 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929) 
    ヤナギダイ
    場所山口県宇部市 参考青山時彦さん(宇部市青山鮮魚) 
    クデーミーバイ
    場所沖縄県南城市知念漁協 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 
    シラマークレー
    場所沖縄県石垣島 参考河村雄太さん 
    ギンギラギンギラクレー
    場所沖縄県石垣市 参考河村雄太さん 
    マコーコ
    場所熊本県天草市 参考有江商店(熊本県天草市) 
    シマイッサキ
    場所長崎 サイズ / 時期幼魚 参考文献 
    コクロ コウクロ
    場所長崎県大村湾 参考藤田晴大さん 
    エノミ
    場所長崎県雲仙市小浜町、熊本県熊本市 参考魚勢(熊本市)、佐藤厚さん 
    エゴダイ
    場所静岡県浜名湖 参考文献 
    シャクアジ
    場所高知 参考文献 
    コタ
    場所鹿児島 参考文献 
    コーコ コーコダー コーコダイ
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    カイグレ
    場所三重県尾鷲市・志摩市和具町、和歌山県串本・塩屋 サイズ / 時期幼魚・若魚 備考『紀州魚譜』に五六十匁(1匁は5g)以下としている。 参考日比野友亮さん/和具の方言 
    カクレ カクレダイ
    場所徳島県阿南市海部郡海陽町宍喰漁業協同組合・竹ヶ島 参考聞取 
    ココデ カワコデ カワコダイ
    場所鹿児島市 
    コショウダイ
    場所宮崎県日南市目井津漁港 備考コショウダイダイと呼び名などで混同があり、またコショウダイをコロダイという地域もある。 
    コタイ
    場所愛媛県愛南市 
    ヨノミ
    場所徳島県阿南市 
    ヨノミダイ
    場所熊本県上天草市大矢野町 
    メンダコ サイズ / 時期小型 
    シマカイグレ サイズ / 時期やや小型 
    ミッチャカイグレ サイズ / 時期成魚 
    マチマワリ サイズ / 時期200g~300g以下 
    場所和歌山県田辺 備考【出世魚】小さいものをメンダコ、やや長じたものをシマカイグレ、成魚をミッチャカイグレ。200グラム、300グラム以下のものをマチマワリという。これは不味いので売れないために町を売り回るの意味。 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929)、文献 
    メンダコ
    場所和歌山県田辺・辰ヶ浜 サイズ / 時期幼魚 参考『紀州魚譜』(宇井縫蔵 淀屋書店 1929)、文献 
  • 主食材として「コロダイ」を使用したレシピ一覧

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