SL 40cm前後になる。体側に黒い筋があるが腹部にはない。背鰭・尻鰭・尾鰭の縁辺が黒い。体高が低い。
ヒレグロコショウダイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
![SL 40cm前後になる。体側に黒い筋があるが腹部にはない。背鰭・尻鰭・尾鰭の縁辺が黒い。体高が低い。](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/796/Thumb630/hiregurokoshoudai_1.jpg)
![体側に黒い筋があるが腹部にはない。ムスジコショウダイにはある。](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/796/Thumb630/hiregurokoshoudai0.jpg)
-
珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★
まずくはない
分類
顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イサキ科コショウダイ属外国名
学名
Plectorhinchus lessonii (Cuvier, 1830)漢字・学名由来
漢字 鰭黒胡椒鯛 Standard Japanese name / Hiregurokoshoudai
由来・語源 各鰭に黒い帯や斑紋があって目立つため。
英名/sweetlips sweetlips は直訳すると甘い唇だが、分厚く唇がやけに目立つから。Cuvier
バロン・ジョルジュ・レオポルド・クレティアン・フレデリック・ダゴベール・キュヴィエ(Baron Georges Léopold Chrétien Frédéric Dagobert Cuvier 1769-1832)。フランスの分類学者。キュビエとされることが多い。スエーデンのリンネ、フランスのビュフォンの分類体系に解剖学や古生物学などを加味して現在の形の礎を作った巨人のひとり。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。浅い岩礁域、サンゴ礁域。
伊豆諸島、小笠原諸島、伊豆半島東岸・西岸、八丈島、和歌山県串本、高知県柏島、(宮崎県日南市油津)、薩摩半島西岸、屋久島、琉球列島、南大東島、尖閣諸島。
台湾、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、インド-西太平洋、パラオ諸島、サモア諸島。生態
ー基本情報
主に屋久島から琉球列島、小笠原諸島などにいる小型のコショウダイ属の魚、
沿岸の浅い岩礁域にいてときどき定置網などに入る。
磯臭い個体があるので好んで利用している地域は少ないかも。
珍魚度 国内全体で考えると明らかに珍魚だ。ただ鹿児島県島嶼部以南で探せば手に入る。水産基本情報
市場での評価 関東には来ない。産地でも量的に非常に少ないと思われる。安い。
漁法 定置網
産地 沖縄県、宮崎県選び方
ー味わい
旬は夏だと思われるが、沖縄などでのことは不明。
鱗は細かいが硬くやや取りにくい。皮は厚くて丈夫。骨はやや硬い。
血合いが美しい少し赤みがかった透明感のある白身。煮たり焼いたりしても硬く締まらない。
手に入れた個体には磯臭みが感じられた。これがこの個体特有のものなのかはわからない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ヒレグロコショウダイの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身)、焼く(塩焼き)、煮る(煮つけ)クリックで閉じます
ヒレグロコショウダイの刺身 水洗いして三枚に下ろして、腹骨をすく。血合い部分を切り取り皮を引き刺身状に切る。血合いが赤く、身色も赤みがかる。鮮度がいいもののふんわりと柔らかく、甘味がある。残念なのは独特の磯臭みが感じられたこと。この臭みが本種の本来の味なのかは不明。
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/ねこや商店(宮崎県日南市油津)、秋田雄一(沖縄県水産海洋技術センター石垣支所)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)