コバンヒメジ

Scientific Name / Parupeneus indicus (Shaw.1803)

コバンヒメジの形態写真

体長40センチ前後になる。紡錘形で背びれが大きく長い。尾柄部に側線下まで伸びる褐色の斑紋がある。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ヒメジ科ウミヒゴイ属

    外国名

    学名

    Parupeneus indicus (Shaw.1803)

    漢字・学名由来

    漢字 小判比売知 Kobanhimeji
    由来・語源 第一背鰭下に小判色、小判型の斑紋があるため。
    〈ヒメヂ科ウミヒゴヒ属コバンヒメヂ(新称) Parupeneus indicus (SHAW)〉『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

    地方名・市場名

    ウスンパンカ
    場所沖縄県伊良部島 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 
    アカイオ グジダー
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    ジンバー
    場所沖縄本島 
    フッパンカタカス
    場所沖縄宮古 
    ジンバ
    場所沖縄八重山 

    生息域

    海水魚。サンゴ礁域、水深200mよりも浅い沿岸域。
    少ない/千葉県勝浦市・館山湾〜[三重県熊野市]・屋久島の太平洋沿岸・伊予灘・山口県日本海沿岸・福岡県津屋崎・長崎県野母崎。
    八丈島、琉球列島。

    生態

    基本情報

    九州南部宮崎県、鹿児島県から沖縄にかけて多い魚。
    大型ヒメジ類は比較的安い魚で利用法も和風なものが多かったが、
    フレンチなどに活用できることなどで人気が出てきている。

    水産基本情報

    市場での評価 大型のヒメジ類のなかでは比較的少ない種。ホウライヒメジなどと混同されて取引されている。徐々に価値が高くなってきている。
    漁法 刺し網、定置網、釣り
    産地 沖縄県、鹿児島県、和歌山県

    選び方

    味わい

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    調理法
    まーす煮、ポワレ、フライ、刺身(皮霜造り)
    まーす煮 沖縄の郷土料理である、まーす煮は少量の水と塩で煎り煮をするもの。強火で水分を飛ばしながら作る。身はしっとりと骨離れがよく、皮には甘みがああって滋味を感じる。煮汁は魚からの旨味で旨味が強く身や皮と絡めて食べたい。
    ポワレ フレンチのポワレは小麦粉をつけないで塩こしょう。たっぷりのオイルのなかで弱火で香ばしく焼き上げるもの。皮に厚みがあるものが向いている。皮に厚みがあり、独特の風味を持つ。白身で繊維質でぼろぼろしない身なので、もっとも良質なポワレとなる。
    フライ 皮付きのままでも、皮を引いてもいい。皮には甘みがあるのだが、フライにするとあまり存在感を感じない。ただし栄養面からすると皮付きを進めたい。揚げて、しっとりした身は非常に美味。
    刺身 身にも十分な旨味があるが、皮霜造り、焼き霜造りなど皮を生かしてつくると本種ならではの味わいとなる。皮にも身にも甘みがあり、滋味豊かな味がする。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「コバンヒメジ」を使用したレシピ一覧

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