ウミヒゴイの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身、皮霜造り、セビチェ、たたき)、煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、ソテー(ムニエル、ポワレ)、焼く(酒焼き)
ウミヒゴイの刺身 鮮度のいいものが手に入ったら刺身にするべきだ。銀皮が赤く、銀色で美しく甘味が強い。大型なら血合い骨を切り取り、小型なら抜く。比較的柔らかい身質なので厚めに切りつけていい。5月の固体は脂がのっていて実にウマシだ。
ウミヒゴイの焼霜造り 野締めや陸送されたものは、皮下の色合いがくすみ、単に刺身にしても見栄えが悪い。また旬を外したものなどはうま味に欠けることがある。これを補うのが皮の味だ。身自体にも甘味があるが、皮と皮の直下にうま味と甘味がある。
ウミヒゴイのセビチェ 三枚に下ろして皮を引き、細かく切る。これを辛い唐辛子、玉ねぎ、などと合わせてライム(レモンでも)と塩でマリネする。ぴりっと辛く、柑橘類の爽やかな酸味があいまってとてもおいしい。スピリッツに合う。
ウミヒゴイのたたきなます(たたき) 神奈川県小田原市・二宮町ではマアジを始め、いろんな魚を皮付きのまま包丁で細かく叩いて食べる。これを「たたきなます」と言う。5月にはチダイでも作るというので、赤い魚という共通点から皮と血合い骨そのままで細かく叩いて、ねぎ、みょうがなど香りのある野菜と合わせてみた。これがかなりイケル味に。
ウミヒゴイの煮つけ 日本各地のウミヒゴイ属の食べ方でもっとも多かったのが煮つけだ。骨を除けば肝も胃袋も余すところなく食べられるのが、漁師さんなどの好むところなのだと思う。上質の白身で皮目に独特の風味がある。煮ても硬くならないところもいい。
ウミヒゴイのみそ汁 刺身などにしたときのあらなどを集めて置く。小振りなら水洗いしてぶつ切りにして使ってもいい。これを湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水から煮出してみそを溶くだけ。思った以上にいいだしが出て、身にも汁にも甘味を感じる。ご飯に合う。
ウミヒゴイのポワレ 三枚に下ろして血合い骨、腹骨を取る。塩コショウして皮目から多めの油でじっくりとソテーする。火が通ったらフライパンから取り出し、白ワイン、レモンなどでデグラッセ。ソースにする。皮目があまり強くないのでムニエルに為べきだったかもだが、味はいい。
ウミヒゴイの酒塩焼き 二枚に下ろして骨つきの方を使った。適当な大きさに切り、振り塩をする。1時間以上に状寝かせて、じっくり焼き上げる。七割方焼き上がったら酒を塗りながら仕上げる。単に塩焼きでもいいが、もうひと味欲しいと思う。それで酒のうま味をプラス。