全長20cm前後。腕は長さにばらつきがあり、細い。体がイイダコよりも軟らかく全体に滑らか。外套膜には小顆粒が見られる。第2と第3腕の間の膜の上に輪紋がある。イイダコの輪紋は金色だが本種は黒地に青い輪だ。
イイダコモドキの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)




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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
動物界軟体動物門頭足綱八腕目無触毛亜目マダコ科Amphioctopus属外国名
ー学名
Amphioctopus ovulum (Sasaki, 1917)漢字・学名由来
漢字/飯蛸擬
由来・語源/イイダコと同じように輪紋があるが別種という意味。輪紋を持っているが頭部ではなく腕の膜にある。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。浅い海底。
関東以西の太平洋沿岸、九州沿岸。生態
ー基本情報
やや温かい海域の浅場にいる小型のタコで、底曳き網などのなかで数個体見つけることはあっても食用となるかなどは不明だったもの。
鹿児島県では希に流通する模様。たぶん種はわからないまま「小型のタコ」として取り扱われているのではないかと思う。水産基本情報
市場での評価/まだ見ていない。
漁法/底曳き網
産地/鹿児島県選び方
触って張りがあり、粘液が出ていないもの。味わい
旬は不明。
イイダコよりも全体に軟らかく、表面がなめらかで粘液などはほとんどない。
熱を通すと縮むが硬くはならない。栄養
ー寄生虫
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
煮る(桜煮)、ソテー(オリーブオイル焼き)、ゆでる(塩ゆで)イイダコモドキの桜煮 軽く水洗いして外套膜をめくり内臓、墨を出す。これを酒、砂糖、しょうゆの味つけで煮たもの。煮ても硬く締まらないが縮んでしまうので煮加減が難しい。軟らかく、タコ本来の味も感じられて美味。クリックで閉じますイイダコモドキの煮だこ
イイダコモドキのオリーブオイル焼き 生のイイダコモドキの外套膜をめくり内臓、墨を取る。ざっとあらって適宜に切り、オリーブオイルでソテーする。ここではマッシュルーム、ベルエシャロットとともにソテー。にんにく、タカノツメをきかせている。クリックで閉じますイイダコモドキのオリーブオイル焼き
イイダコモドキの塩ゆで 軽く水洗いして外套膜をめくり、内臓と墨を取る。外套膜をもとにもどして塩ゆでする。ゆですぎないように注意して、岡上げ(そのまま放冷する)にする。イイダコよりも軟らかい上にタコの風味と味がしておいしい。クリックで閉じますイイダコモドキの塩ゆで
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)