殻長20cm前後になる。正円に近いもの、細長いものなど不定形。全体にふくらみは弱い。成長脈は板状になる。褶壁(細い線条の隆起)はない。
スミノエガキの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)





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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★★
究極の美味
分類
動物界軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱カキ目イタボガキ科外国名
学名
Crassostrea ariakesis (Fujita,1913)漢字・学名由来
漢字 住ノ江牡蠣
由来・語源 有明海北部、佐賀県白石町住ノ江地区にちなむ。
模式産地/有明海地方名・市場名 ?
生息域
海水生。干潮線下の砂礫回り。
九州有明海。生態
ー基本情報
有明海固有種。
古くは有明海で盛んに水揚げされていたが、今や産地である佐賀県や福岡県、長崎県でもめったにお目にかかれないものとなっている。
マガキに勝るとも劣らずの味で、水揚げが少ないのがまことに残念である。水産基本情報
市場での評価 流通は希。やや高値。
漁法 養殖、採取
産地 有明海周辺選び方
原則的に生きてるもの。味わい
旬は寒い時期から春。
貝殻は硬くマガキよりも薄く感じる。ふくらみは少なく、身も大きくはない。
軟体にカキ特有の苦みが少なく、食感も豊かで後味がいい。栄養
マガキ同様、タンパク質、脂質こそ少ないものの鉄分、カリウムなどの無機質、各種ビタミン類が豊富。またなによりも消化性多糖類であり直ぐにエネルギー化できるグリコーゲンが豊富。危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
生食、煮る(酒蒸し、ワイン蒸し)、揚げる(フライ)生ガキ 殻は剥きやすい。貝殻にふくらみがなく身も薄めだが貝殻に対して軟体部は大きく、歩留まりはいい。カキらしい風味が楽しめ、苦みが少なく、後味が甘い。非常においしいカキである。クリックで閉じますスミノエガキの生ガキ
蒸しガキ スミノエガキはタワシなどでよく洗い、汚れをていねいに取る。これを少量の酒、もしくはワインと水でふたをした鍋で蒸し煮にする。薄いはずの軟体はふくらみ、うま味と甘味が強い。クリックで閉じますスミノエガキの蒸しガキ
カキフライ 剥き身にして真水でさっと洗い貝殻のカケラなどを流す。これをコショウを混ぜ込んだ小麦粉にまぶして、卵黄を溶き、くぐらせてパン粉をつけてやや高めの温度で揚げる。マガキよりもさっぱりしているが、個体差の幅かもしれない。非常に美味である。クリックで閉じますスミノエガキのカキフライ
好んで食べる地域・名物料理
有明海周辺。加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/山口県のケイ・ナワさん、江崎恭志さん
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)