■このタラバガニの仲間はサワガニやズワイガニなどの短尾下目ではなく、ホンヤドカリ、ヤドカリなどと同じ異尾下目である。外見的にはハサミを含めると脚の数は8本であり、最後尾の脚は細く小さく甲羅の中に隠れていて鰓などの掃除をするなど、こっそりと大活躍している。
■日本領海内には棲息しない。
■タラバガニよりも生息域が狭く、やや北に漁場があり我が国の経済水域ではとれない。
アブラガニとタラバガニの見分け方
最近ではアブラガニをタラバガニと偽って販売することも少なくなった。ほんの数年前まではゆでたものでは、明らかにアブラガニなのに「タラバガニ」と表示されているものがあった。アブラガニはタラバガニよりも安く、しかも美味であるので、別に偽装して売る必要はない。ただし「タラバガニ」として高く売ることが悪質な行為だと思う。
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タラバガニのトゲ
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タラバガニのトゲ タラバガニは甲羅中心部やや後方、心域に6つのトゲがある。希に4つあるものもある。アブラガニは4つ。
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アブラガニのトゲ
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アブラガニのトゲ アブラガニは甲羅の中央部にあるツボ型のふくらみにトゲが4つ
このトゲの数で見分けるのがいちばん簡単。ただし北海道区水産研究所の「NEWS LETTER」に300体に15体ほどこの部分の棘が5~6のものがでるとある。どうしてもアブラガニを見分けたかったら、棘を確認して、その上で裏側も見る必要がある模様。できればタラバは6個だとしてアブラガニが6個になる比率が知りたい
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タラバガニの脚の裏
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タラバガニの脚の裏 タラバガニは足の裏側にも色素がある。蒸したり茹でたりしても、この部分が赤く変色する。
ただしこの見分け方の難点は裏返して見なければならない点である。なかなか売り場で裏返せない。またタラバにも白っぽいものがある
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アブラガニの脚裏側
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アブラガニの脚裏側 アブラガニには裏側脚にはほとんど色素がない