
30cm前後になる。独特の色合いに黄土色の明瞭な縦筋がある。尾鰭の先端部に暗色(黒い)斑紋がある。ニセタカサゴと非常に似ている。背上部から2本目の筋は側線よりも下を通る。
タカサゴの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★ 美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目タカサゴ科クマササハナムロ属
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外国名 |
Black-tip fusilier
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学名 |
Pterocaesio digramma (Bleeker, 1864)
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漢字・学名由来 |
漢字 高砂。
由来・語源 「たかさご」は東京、小田原での呼び名。“たか”は漁村用語で岩礁のこと、“さご”は「細魚」、「小魚」のこと。「岩礁帯にすむ小魚」の意味。 Bleeker Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。
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地方名・市場名 |
地方名・市場名は長いため下部に移動しました。クリックでジャンプします。
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生息域 |
海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
長崎県福江・男女群島、有明海、宮崎県、鹿児島県南さつま市笠沙・太平洋沿岸、屋久島、琉球列島。
少ない 駿河湾和歌山県、四国の太平洋沿岸。若狭湾〜山口県の日本海沿岸。
幼魚 三浦半島西岸。
台湾、西太平洋、オーストラリア沿岸。 |
生態 |
沿岸のサンゴ礁、岩礁域
雑食性。
産卵期は5月から7月。 |
基本情報 |
沖縄ではグルクン、県魚ともなっている。
ただし沖縄での「グルクン」はクマザサハナムロなどとの総称。
沖縄では練り製品となったり、唐揚げにしたり、安くておいしい魚といったところ。
他の地域ではあまり珍重しない。
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水産基本情報 |
市場での評価 関東ではいまだ見ていない。
漁法 追い込み漁、刺し網
産地 沖縄県、鹿児島県、宮崎県 タカサゴ タカサゴとニセタカサゴは非常に似ている。同定の決め手は側線が黄土色の縦縞よりも上にあること。 ニセタカサゴ タカサゴとニセタカサゴは非常に似ている。同定の決め手は側線が黄土色の縦縞に重なるようにあること。。 |
選び方 |
ー |
味わい |
旬は不明
鱗は薄く小さく取りやすい。皮はやや厚みがある。骨は中骨はやや硬い。
透明感のある白身で血合いはあまりきれいではない。熱を通すと適度に締まる。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
ー |
食べ方・料理法・作り方 |
タカサゴ(グルクン)の料理法・調理法・食べ方/揚げる(唐揚げ)、焼く(塩焼き)、生食(焼霜造り)  タカサゴの唐揚げ
タカサゴの唐揚げ 定番料理の唐揚げ。沖縄に行くと食堂などで「ぐるくんの唐揚げ定食」などというものがある。水分が多いのでじっくり揚げるとさくさくと余すところなく食べられる。皮に独特の風味があり、捨てがたい味わい。  タカサゴの塩焼き
タカサゴの塩焼き 水洗いして適宜に切れ目を入れて振り塩。脂がのっている時季なら1時間以上寝かせたい。これをじっくりと焼き上げる。脂がのっているものは中から脂が染み出してきて表面が揚げたように香ばしくなる。非常においしい。  タカサゴの刺身
タカサゴの刺身 三枚に下ろして、血合いがあまりきれいではないので、皮を生かすといい。皮はやや厚みがあり硬いので霜皮造りよりも焼霜造りに向く。皮目に独特の風味があり身に甘味があっていい味をしている。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
沖縄では蒲鉾原料。
奄美大島「いゆうみす(魚味噌)」 タカサゴやスズメダイ、イトヨしなどの白身魚をうきりで焼いて、ほぐし、「なりみす(ソテツの実を麹にしてつくった味噌)」に混ぜ合わせる。『聞書き 沖縄の食事』  タカサゴの開き干し 宮崎県で見つけたもの。他の地域でも作られていそうだが、定番的なものではない。非常に脂がのっており、身質もよい。非常に美味。[スーパーとむら 宮崎県日南市] |
釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
協力/岩田昭人さん(三重県尾鷲市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)、「聞き書 沖縄の食事』(農文協) |
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