
50mm前後になる。身体に横に走る筋がある。
スジエビの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★ 知っていたら通人級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★ 美味 |
分類 |
節足動物門甲殻亜門軟甲綱(エビ綱)真軟甲亜綱エビ上目十脚目抱卵亜目テナガエビ科スジエビ属
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外国名 |
英名/Freshwater prawn,Freshwater shrimp, Lake prawn, Lake shrimp
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学名 |
Palaemon paucidens De Haan, 1844
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漢字・学名由来 |
漢字 筋蝦、筋海老
由来・語源 身体にある筋状の模様から。 De Haan Wilhem de Haan (ウィレム・デ・ハーン 1801-1855 オランダ)。ライデン王立自然史博物館。シーボルトが日本から持ち帰った標本、特に甲殻類を研究。『日本動物誌』(Fauna Japonica)をテミンク、シュレーゲルとともに編む。日本に生息する甲殻類の多くを記載している。
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地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
淡水生。湖沼や河川に普通。
北海道から九州、屋久島、種子島。韓国、国後、エトロフ、サハリン。 |
生態 |
産卵期は5月〜8月。 |
基本情報 |
国内の淡水域にもっとも普通に見られる。食用とされた歴史も非常に古い。
淡水、ときに汽水域などにいる小型のエビでテナガエビとともに流通上は川エビとされるもの。年々とれる量が減少しており、高値安定でとりひきされている。
また各地で佃煮や総菜に加工されて人気が高い。滋賀県などでは大豆と煮る「えび豆」が有名。
また食用だけではなく釣りエサとしても重要。 |
水産基本情報 |
市場での評価 少ないながら流通している。需要はあまり高くなく嗜好品に近いものながら、高値で安定している。
漁法 定置網、エビかご漁(えびたつべ)
産地 北海道、茨城県、滋賀県など |
選び方 |
飴色で白っぽくないもの。 |
味わい |
旬は春から秋
小型の淡水魚で殻が柔らかく丸ごと食べるもの。
額角(角のように見えるもの)が硬く、鋭い。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
ー |
食べ方・料理法・作り方 |
スジエビの料理法・調理法・食べ方/揚げる(素揚げ、唐揚げ)、煮つけ(えび大根、えど豆)、汁
川えびの唐揚げ(スジエビ) 生のエビは流水でていねいに洗い、混ざり物などを取り去る。水分をよくきり片栗粉か小麦粉をまぶしてやや低めの油でかりっと揚げる。粉を使うとサクサク感が増す。
スジエビの素揚げ 生のエビを流水で洗い、混ざっているものをとる。水分をよくきり、低温の油で揚げる。非常にエビの香りが高く、甘味がある。これをすり鉢などですり、ご飯にかけてもうまい。 川えびのかき揚げ(スジエビのかき揚げ) 生のスジエビはていねいに流水で洗い。額角と尾を摂る。これに小麦粉をまぶし、衣をくぐらせて比較的低温から揚げて仕上げに温度を高くしてさくっと揚げる。うどんなど麺類と合わせても、ご飯のおかずにもいい。
スジエビの塩ゆで 大振りのものが手に入ったときに作る。流水などで洗い、混ざる物を取り去る。水分をよくきり味見して塩辛いと感じる塩水でゆでる。もっともエビ本来の味わいが楽しめる。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
日本各地
かき揚げ 小振りのものをかき揚げにして食べる。(滋賀県長浜市西浅井) えび豆 滋賀県、京都府、大阪府などでは淡水生物のイサザ、もろこ(ホンモロコ)、スジエビなどを大豆とたき合わせる。特に滋賀県、京都府京都市では「えび(スジエビ)」とたき合わせた「えび豆」は家庭料理であるととともに、近年では加工品としても人気が高い。佃煮とは明らかに一線を画した料理であり、保存食ではなく総菜(おばんざい)である。 むしえび 大潟湖でとれるスジエビをゆでたもの。[秋田県五城目] えび大根 茨城県霞ヶ浦、群馬県板倉町、滋賀県琵琶湖周辺で総菜として作られている。干したスジエビ、もしくは生のスジエビと大根を炊き合わせたもの。特に滋賀県や京都府のものは生を使ったものが多く、実にうまい。 |
加工品・名産品 |
ー えび佃煮(スジエビの佃煮) 比較的濃い味つけで保存性を高めた料理だ。古くは自宅でも作っていただろうものだが、今や主に淡水専門の加工業者などが作っている。滋賀県や茨城県、秋田県などが有名。写真は[魚清 滋賀県守山市] |
釣り情報 |
クロダイなどのエサとして利用されている。 |
歴史・ことわざ・雑学など |
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旧ページ内容 古い記載が含まれている可能性があります | 市場で「川えび」として売られているのはこのスジエビとテナガエビの2種。テナガエビよりも安く手頃である。写真のものは茨城県産であるが、関西では釣り餌として一般的。北海道から九州まで日本の淡水、汽水域でもっとも普通にみられるエビである。また東京の多摩川水系、神奈川県の相模川水系など首都圏の川でも非常に多い。 |
参考文献・協力 |
『大型甲殻類図鑑Ⅰ・Ⅱ』(三宅貞祥 保育社)、『湖魚と近江のくらし』(滋賀の食事文化研究会 サンライズ出版) |
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