
外套長(胴の長さ)8cm前後になる。小型で胴が丸みを帯びている
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★ 美味 |
分類 |
軟体動物門頭足綱鞘形亜綱十脚形上目ツツイカ目開目亜目ヤリイカ科ジンドウイカ属
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外国名 |
Beka squid
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学名 |
Loliolus (Nipponololig) beka (Sasaki,1929)
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漢字・学名由来 |
漢字 米烏賊、紅烏賊
由来・語源 初夏に米粒のような卵をもっているため。紅烏賊は色合いから。 |
地方名・市場名 [?] |
チイチイイカ 備考福山市飲食店20181119 参考文献より。 場所広島県福山市 |
生息域 |
海水・汽水生。
瀬戸内海(岡山県・香川県周辺に多い)、有明海、東シナ海の低塩分地域。 |
生態 |
低塩分の汽水域に生息。
春から夏に産卵する。 |
基本情報 |
瀬戸内海や有明海の特産といってもよいもの。
岡山県などでは観光四つ手網でとり、初夏の風物詩ともいえそう。
小型のイカで刺身などよりも丸ごとゆでて、木の芽みそや酢みそであえる。
産地でこよなく愛されている一品である。
ベイカの水揚げ 穏やかな内湾、岸近くの浅場にいる小型のイカで、瀬戸内海ではやや沖合にいるジンドウイカ、ヒメジンドウイカよりもスマートな姿をしている。水揚げ量は少なく産地周辺でのみ流通する。 |
水産基本情報 |
市場での評価 瀬戸内海など限られた地域でのみ流通するもの。値段はやや高め。
漁法/定置網
産地/岡山県、香川県 |
選び方 |
とれたては透明。赤く、もしくは褐色になり、また白くなる。白いのは古い。 |
味わい |
旬は春から初夏
産卵期の春から初夏を旬とすることが多い。
筋肉は柔らかく、内臓は比較的きれい。貝殻は小さく薄い。
火を通しても硬く締まらない。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
ー |
食べ方・料理法・作り方 |
煮る(ゆでる、しょうゆ煮、オイル煮)、ご飯(炊き込みご飯、リゾット)  ゆでベイカ
ゆでベイカ 非常に小振りなので丸のまま水洗いする。これを塩水でさっとゆでる。ゆですぎないのがコツ。水に落とさずおか上げし、うちわなどで冷ます。このまま食べてもいいし、酢みそなどで食べてもいい。身は柔らかく甘味があり、内臓がまた美味。  ベイカの煮つけ
ベイカの煮つけ 小さなイカなのでさっと真水で洗って水分をよく切る。これを多めの酒、砂糖、しょうゆを合わせ煮立たせた地でさっと煮る。7分通り火が通ったら、火から外し鍋止めする。あっさりと煮つけるよりもこってり甘辛く煮た方がうまい。  ベイカのアヒージョ
ベイカのアヒージョ 小型のパン(カスエラでも)にたっぷりのオリーブオイルとたっぷりのスライスしたニンニク、刻んだ鷹の爪を入れる。水洗いしたベイカを入れて火にかける。油が沸き立ってきてイカに火が通ったら出来上がり。オイル煮になったイカの味もいいが、イカのエキスと合わさったオリーブオイルが最高にうまい。パンを添えて出したい。  ベイカのリゾット<
ベイカのリゾット パンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れて火にかけ、ベイカ、玉ねぎなどを炒めて米を洗わず加える。油と馴染ませたら、市販のハーブブイヨン(クールブイヨンを作ってもいい)と白ワイン、塩コショウを加え、ローリエを沈めて少し煮る。煮上がってきたら好みでバターやパルミジャーノレッジャーノを加えて仕上げる。意外に簡単で困ったときにあっと言う間に出来て便利だ。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
瀬戸内海沿岸  べかの刺身(ベイカの刺身)
べかの刺身(ベイカの刺身) 水揚げしたばかりの「べか(ベイカ)」を開いて内臓を洗い流し。水分を切っただけの刺身。甘味が強く、柔らかくて皮つきなのでイカらしいうま味も感じられる。またげその食感も素晴らしい。産地でなければ食べられない美味だ。[笠岡市大島美の浜漁協 岡山県笠岡市] |
加工品・名産品 |
ー 耳いか丸干し 香川県観音寺市で水揚げされた「耳いか(ベイカ)」を丸干しにしたもの。軽く炙って食べると美味。 |
釣り情報 |
イカスッテを使い延べ竿を使い浅場で釣る。小エビエサで釣る。 |
歴史・ことわざ・雑学など |
ー |
参考文献・協力 |
『児島湾』(同前峰雄 岡山文庫)、『岡山ふだんの食事』(鶴藤鹿忠 岡山文庫)、『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『世界イカ類図鑑2005』(全国いか加工業協同組合) |
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