キタツノモエビ

Scientific Name / Eualus middendorffii Brashnikov,1907

キタツノモエビの形態写真

体長90mm前後になる。体幹部中央で急激に折れ曲がる。
キタツノモエビの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長90mm前後になる。体幹部中央で急激に折れ曲がる。体長90mm前後になる。体幹部中央で急激に折れ曲がる。体長90mm前後になる。体幹部中央で急激に折れ曲がる。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度


      食用として認知されていない
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    節足動物門甲殻亜門軟甲綱(エビ綱)真軟甲亜綱ホンエビ上目十脚目抱卵亜目十脚目コエビ下目モエビ科イソモエビ属

    外国名

    学名

    Eualus middendorffii Brashnikov,1907

    漢字・学名由来

    漢字 北角藻蝦、北角藻海老 Standard Japanese name / Kitatunomoebi
    由来・語源 北は北海道以北に多いためだろう。ツノモエビは古くはツノモエビ属であったためか。

    地方名・市場名

    生息域

    海水生。
    北海道以北。島根県、鳥取県でも見つかっている。

    生態

    基本情報

    北海道などで水揚げされて、小エビとして扱われているもの。非常に味のいいエビであるが、標準和名を知る人は非常に少なく、認知度は低い。
    生食でも、ゆでても、揚げてもとてもおいしい。これほど味がよく使い勝手のいいエビは少ないと思う。
    珍しさ度 食用エビではあるが、漁業的に不安定で安定して入荷してこない。入荷を待つしかない。

    水産基本情報

    市場での評価/一定の評価はない。
    漁法/
    産地/北海道

    選び方

    触って硬いもの。透明感があるもの。

    味わい

    旬は不明。
    殻が軟らかくそのまま食べても食べられる。熱を通すときもそのままでいい。
    身(筋肉)には甘味があり、熱を通しても硬く締まらない。抱えた卵は非常においしい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    キタツノモエビの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、揚げる(かき揚げ)、煮る(煮つけ、塩ゆで)

    キタツノモエビの刺身 小型のエビだが、思った以上に生の状態で剥きやすい。剥いたものを食べると強いうま味がある。
    表面の汚れをざっと洗い、水分をよくきり、殻を剥く。
    エビらしい風味が豊かで、甘味がとても強い。
    甘えび(ホッコクアカエビ)と同じ場所にいるようで北海道では2種が混ざる。このホッコクアカエビ以上に甘みがあり、殻も柔らかい。本種の漁が安定すると人気が出ると思われる。

    キタツノモエビのかき揚げ 今回は頭部を取って揚げたが、額角(角状のもの)だけをとればいいのかも。頭部を取り、水分をよくきる。水分をよくきり、小麦粉をまぶし、衣をつけて高温で短時間で揚げる。揚げただけで香り立つ。非常にエビの風味が強く甘みが豊かである。
    キタツノモエビの煮つけ 醤油との相性を見てみてみたかったので、煮つけてみた。流水でざっと洗い。水分をよくきる。水・酒・みりん・醤油を煮立たせた中で箸をつかって動かしながら煮上げる。短時間で煮るのがコツだろう。煮ると額角以外は柔らかいのでそのまま食べられる。歩留まりがよく味わい深い。これを混ぜご飯にしてもいい。
    キタツノモエビの塩ゆで もっとも基本的な料理法が塩ゆでである。流水でざっと洗い。水分を切り、強めの塩水の中で短時間煮て岡上げ(ザルにとって上げる)にする。団扇などで扇いで粗熱をとる。単純極まりない料理だが、食べ始めるとうますぎて手が止まらなくなる。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    同定者/苫小牧漁協(北海道) 星野健一郎さん(フーディソン ■https://foodison.jp/)
    同定/駒井智幸さん(千葉県立中央博物館)
    『原色日本大型甲殻類図鑑』(三宅貞祥 保育社)
  • 主食材として「キタツノモエビ」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ