ワカサギ

Scientific Name / Hypomesus nipponensis McAllister, 1963

ワカサギの形態写真

10cm SL前後になる。細長く側扁する。臀鰭起部は背鰭起部よりも前にある。胸鰭は頭部の後ろにあって腹鰭のように見える。胸鰭・腹鰭・臀鰭の間が離れている。脂鰭がある。
ワカサギの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
10cm SL前後になる。細長く側扁する。臀鰭起部は背鰭起部よりも前にある。胸鰭は頭部の後ろにあって腹鰭のように見える。胸鰭・腹鰭・臀鰭の間が離れている。脂鰭がある。10cm SL前後になる。細長く側扁する。臀鰭起部は背鰭起部よりも前にある。胸鰭は頭部の後ろにあって腹鰭のように見える。胸鰭・腹鰭・臀鰭の間が離れている。脂鰭がある。10cm SL前後になる。細長く側扁する。臀鰭起部は背鰭起部よりも前にある。胸鰭は頭部の後ろにあって腹鰭のように見える。胸鰭・腹鰭・臀鰭の間が離れている。脂鰭がある。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★
      これは常識
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区新骨亜区正新骨下区側原棘鰭上目キュウリウオ目キュウリウオ科ワカサギ属

    外国名

    学名

    Hypomesus nipponensis McAllister, 1963

    漢字・学名由来

    漢字 公魚、若細魚、和加佐幾(物類称呼) Standard Japanese name / Wakasagi
    由来・語源 茨城県土浦の呼び名。
    〈わかさぎ 常陸土浦〉『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
    ■ 「わか=幼・清新」+「さぎ=細魚・小魚」であり、「清新な小魚」の意。
    ■ 「公魚」と書くのは江戸時代霞ヶ浦のワカサギを将軍家に献上していたため。
    ■ 「公魚」と書くのは江戸時代宍道湖のワカサギが将軍家のご用魚だったため。

    地方名・市場名

    生息域

    淡水・汽水。河川の下流域〜内湾の沿岸域。湖沼、ダム湖。
    東京都・島根県以北の本州、北海道。〜南千島。琵琶湖など日本各地に移植。
    滋賀県琵琶湖の固体は〈1910から10年間と1939年から15年間に霞ヶ浦・宍道湖・三方湖から受精卵による移植がおこなわれた。また琵琶湖に隣接する余呉湖では網走湖(北海道)のワカサギ受精卵が導入されている。〉『琵琶湖の魚類図鑑』(藤岡康弘(琵琶湖博物館特別研究員)・川瀬成吾・田畑諒一(琵琶湖博物館学芸員) サンライズ出版株式会社 2024)

    生態

    産卵期は春。
    ワカサギには海で成長して秋に河川に上り産卵するものと、湖などに陸封されたものがいる。
    北海道ではほとんどを海で生活し、春に河川を遡上し、産卵するものも。
    北海道では春から初夏。産卵後は一年で死ぬものが多いが、2年生きるものもいる。
    ワカサギとチカの見分け方1
    ワカサギとチカの見分け方
    ワカサギ
    ■ワカサギの尻ビレの前方端(赤)は背ビレの端(黒)よりも前にある。
    ■ワカサギは海から汽水域、淡水でも生きていける。
    ワカサギとチカの見分け方2
    ワカサギとチカの見分け方
    チカ
    ■チカは逆に尻ビレの前方端(赤)が後方にあるのだ。(赤/尻ビレの線 黒/背ビレの線)
    ■チカは淡水域には進入できない。純海産種。

    基本情報

    北海道から山陰、関東以北の汽水域・淡水域に生息していたものだが、移植されて日本各地にいる。
    本来は河川の下流域や汽水域に見られるものであったが、淡水域でも生きられるために日本各地の湖沼、ダム湖なに移植されている。
    主な産地は北海道、茨城県、滋賀県など。非常に美味であり、人気がある。
    汽水域、淡水域の魚としては重要なもので、値段も比較的高値で安定している。
    また各地でたくさんの名産品を生み出しており、佃煮、煮干しなど重要なものが多い。
    食用としてだけではなく、観光資源としても重要。山上湖の氷上の釣りは多くの釣り人を呼び込み。またワカサギ料理は人気が高く、これも観光客を集めるのに寄与している。
    珍魚度 一般的な食用魚であるが、水揚げ量が少なく、いつでもある、という魚ではない。

    水産基本情報

    市場での評価 夏を除いて入荷量は少なくない。値段はやや高め。チカと混同されることがある。ただし最近では箱にしっかり明示されていることが多い。チカよりも高い。
    漁法 刺し網、定置網、ケタ網漁
    産地 北海道、青森県、秋田県、茨城県、滋賀県

    八郎潟ワカサギ漁八郎湖(旧八郎潟の残存湖)のえり漁 小型の定置網でのワカサギ漁。普通、9月に漁を始めて春まで行う。初秋に小さい個体がたくさんとれるとその年の漁がよく、大型がとれると不漁だとされている。これを早朝に水揚げされて主に佃煮などの加工業者が買い取る。

    選び方

    銀色で輝いているくらいのもの。あまり白すぎる物は古い。触って硬いもの、張りのあるもの。

    味わい

    旬は冬
    寒い時期の子持ちは高値となり人気が高い。
    はらわたはほとんど気にならない。丸のまま利用できる。
    鱗は薄くほとんど気にならない、皮も薄い。骨も軟らかい。
    熱を通しても硬くならない。

    栄養

    ー

    危険性など

    ー

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ワカサギの料理法・調理法・食べ方/揚げる(天ぷら、フライ、かき揚げ、エスカベッシュ、南蛮漬け)、焼く(素焼き、つけ焼き、塩焼き、しょうゆ焼き、木の芽焼)、煮る(佃煮など)
    ワカサギの天ぷら
    ワカサギの天ぷら 揚げると骨が柔らかいので丸ごと食べられる。微かにウリ(キュウリやスイカ)のような風味がしておいしい。子持ちのときには真子がほくほくして甘い。
    大型はフライに、小振りなものは天ぷらにする。はらわたの綺麗な魚で、鱗が細かく薄いので熱を通す料理の場合、ざっと真水で洗うだけで下ごしらえは終わる。水分をよくきり、小麦粉をまぶして衣をつけて高温で揚げる。

    ワカサギのフライ 大振りのフライは食べでがあり、味が多層である。表面はパン粉で香ばしく、皮目は独特の風味がある。子持ちの時季はほくほくとして甘い。後からほんのり苦味が残る。いくつでも食べられそうで恐い。
    水でざっと洗い、水分をきり、塩コショウする。小麦粉をまぶし、溶き卵に潜らせてパン粉をつけて中温で揚げる。
    ワカサギのかき揚げ 香ばしい中、ほろっと苦味があり、魚らしい風味がある。ワカサギの淡水魚を思わせる風味がとても好ましい。
    非常に小さいものも入荷してくる。ほんの数センチのものをざっと水洗い。ザルにあげペーパータオルに広げ水分を取り、振り塩をする。再度水分をきる。小麦粉をまぶして衣をからめて高温で揚げる。
    ワカサギの唐揚げ 非常に香ばしいが、しっかりワカサギならではの風味がある。軽い味なのでいくらでも胃袋に納まる。
    サイズにかかわらず作れる。真水でざっと洗い、水分をよくきる。片栗粉をまぶして二度揚げする。揚げたてで振り塩をする。
    ワカサギのエスカベシュ 数日にわたって食べ繋ぐものだ。小麦粉をつけて揚げたワカサギは柔らかくマリネー液に馴染んで爽やかな味わいである。
    軽く塩コショウする。小麦粉をまぶして少し置き、馴染んだらかりっと揚げる。香りのある玉ねぎやニンジン、パセリなどと白ワインビネガー・市販のハーブブイヨン・砂糖・塩を合わせて一煮立ちしたマリネー液に漬け込む。
    ワカサギの素焼き 炊きたてをショウガ醤油などで食べる。独特の風味、身のうま味が端的に楽しめて美味。
    サイズは選ばない。真水でざっと洗い、水分をよく切り、ペーパータオルなどに並べて、ラップしないで冷蔵庫で1時間程度寝かせて表面の水分を取る。これを焼き上げる。
    ワカサギのつけ焼き 醤油とみりんの風味が最初に来るが、ワカサギの強い風味がやがて口中を支配する。真子のほくほくした甘味がいい。
    水でざっと洗い水分を切る。これをラップをしないで冷蔵庫で少し寝かせてより水分を飛ばす。これを素焼きにし、醤油・みりんを合わせた漬け地につけて焼き、もう一度つけて焼く。
    ワカサギの佃煮 作って数日、食べられて、総菜として重宝する。甘辛い醤油味で、少し甘めに作った。酒の肴よりもご飯向きかも知れぬ。
    小振りのものがいい。真水でさっと洗い、水分をよくきる。これを醤油・酒・みりん・水、しょうがのせん切りを煮立てた中で煮上げる。

    好んで食べる地域・名物料理

    ちか貝焼き(ちかかやき) 本来は大きなホタテガイの貝殻を鍋にして魚や鴨などを山菜なと煮たもの。小さな鍋なので銘々で煮ながら食べる。この鍋の主役を「ちか(ワカサギ)」にしたもの。

    関連コラム(郷土料理)

    記事のサムネイル写真島根県宍道湖・中海、島根半島の煮なます
    「なます」は本膳料理(室町時代に生まれた武家の形式立てた料理の提供法)での小鉢などにもって提供するもので、火を通した素材を酢などで和えたもの。野菜だけのものを「・・・ 続きを開く

    加工品・名産品

    唐揚げ 長野県下諏訪。
    佃煮 素焼きにした小振りのワカサギを佃煮にしたもの。[伊藤水産 茨城県行方市(なめがたし)]
    いかだ焼き 千葉県香取市佐原は昔からワカサギの産地であり、名産でもあった。5尾を串に刺して煮つけにしたもの。[正上 千葉県佐原市(現香取市)]
    ワカサギの紅梅煮紅梅煮 長野県諏訪湖周辺で作られる佃煮。地物を使ったものは銘品である。[丸平川魚店 長野県茅野市ほか]
    焼きわかさぎ焼きわかさぎ 素焼きにして甘辛く煮上げたもの。[丸六山本商店 長野県下諏訪郡下諏訪町、長岡鯉店 長野県下諏訪郡下諏訪町]
    わかさぎの甘露煮わかさぎの甘露煮 八郎潟の残存湖である八郎湖でとれたワカサギを甘辛く煮上げたもの。骨まで軟らかくなって丸ごと食べられる。甘さもほどよくとても味がいい。[千田佐市商店 秋田県潟上市]
    かりっとわかさぎかりっとわかさぎ 八郎湖でとれたワカサギを唐揚げにしてしょうゆ、砂糖、水飴などのタレにくぐらせたもの。さくさくしてほの甘くてとてもおいしい。同様のものは長野県諏訪湖周辺でも作られている。[千田佐市商店 秋田県潟上市]
    煮干し 霞ヶ浦周辺で作られているもの。取れたばかりのワカサギを塩ゆでにして放冷して表面を乾かしたもの。このまま食べるもので、柑橘類などを添えると非常にうまい。[箕輪 茨城県土浦市]

    釣り情報

    さしエサの胴つき仕掛け。山上湖などで釣る。真冬の氷上での釣りは風物詩ともなっている。

    歴史・ことわざ・雑学など

    ■ 天ぷら、フライなどの材料として定番的なもの。
    ■ カルシウムの含有量が多い。
    ■ 淡水でも生息できるので日本各地の山上湖やため池などに移植されている。
    ■ 関東などの湖では放流されており、釣りの対象として重要。
    ■ 島根県宍道湖の七珍[スズキ、もろげえび(ヨシエビ)、ウナギ、あまさぎ(わかさぎ)、しじみ(ヤマトシジミ)、コイ、シラウオ、]という名物魚貝類のひとつ。
    雨宮育作(山梨県生まれ 1889-1984) 河口湖、山中湖のワカサギの移植を行う。

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新 北のさかなたち』(北海道新聞社 監修/水島敏博、鳥澤雅 編/上田吉幸、前田圭司、嶋田宏、鷹見達也)、『たべもの語源辞典』(清水桂一編 東京堂出版)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)

    地方名・市場名 ?

    ツカ
    場所青森県 参考『青森県 さかな博物誌』(日下部元慰智 東奥日報) 
    ワカサギ
    場所青森県、福島県小名浜、茨城県土浦・水戸、群馬県館林、秋田県象潟、富山県生地、滋賀県琵琶湖 参考文献、『青森県 さかな博物誌』(日下部元慰智 東奥日報) 
    カワチカ
    場所青森県むつ市 
    アマサギ シラサギ
    場所島根県出雲地方、徳島県旧美馬郡(現つるぎ町貞光・現美馬市美馬町) 
    スズメウオ
    場所千葉・静岡 
    ソメブリ
    場所北陸 
    チカ
    場所北海道、青森県、東北 参考『青森県 さかな博物誌』(日下部元慰智 東奥日報) 
    サイカチ
    場所群馬 
    キキンウオ[飢饉魚]
    場所島根県松江 
  • 主食材として「ワカサギ」を使用したレシピ一覧

関連コンテンツ