琵琶湖産ワカサギのつけ焼き
大振りのワカサギを焼いては食べて、また焼いては食べて

3月も半ばなのに、ワカサギを焼きながら熱い内に食べるなんて冬がましいことをやっている。
今年の春の寒さと、突然の暖かさに体がついて行けない。
疲れているので、カセットコンロの火にすら癒やされる。
さて、焼き上がりに山椒を振って食べると、醤油の香りのすぐ後から、ワカサギの淡水魚を思わせる独特の風味が口の中を満たす。
真子がほくほくして甘いのもうれしい。
ワカサギは塩焼きもおいしいけど、どちらかというと醤油との相性がいい。
丸かじりして身の甘味とわたの苦味、真子のほくほくした感じが一緒になる。
柔らかな骨の存在も味の内である。
こいつはちょっと焼きすぎたかな? なんて独りごちながら食べるのも時間を楽しんでいることになるのかも。
久しぶりに、福島県南会津町、「花泉」を燗つけて飲む。
冷や酒、冷やし酒は冬と夏と秋に、燗酒は春かな、なんて無意味なことも思いながら、ときの過ぎゆくままに、だ。