ホンニベ

Scientific Name / Miichthys miiuy (Basilewsky, 1855)

ホンニベの形態写真

90cm SL 以上になる。ニベ科のなかでも非常に大型。体高が低く、全体に墨のような黒色をしている。胸鰭後半は黒い。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ニベ科ホンニベ属

    外国名

    学名

    Miichthys miiuy (Basilewsky, 1855)

    漢字・学名由来

    漢字/本鮸
    由来・語源/不明。黄海、東シナ海、台湾などでもっとも普通に見られるためかも。国内ではほとんどとれない。
    倉場富三郎(Tomisaburo Awajiya Glover)が明治の末から昭和初期に作ったグラバー図譜(日本西部及び南部魚類図譜 長崎大学)にはクログチ。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。水深15-100mの泥底、砂混じり底、泥混じり砂底。
    東シナ海、渤海、黄海、朝鮮半島南岸・西岸・済州島、中国東シナ海沿岸、台湾。

    生態

    基本情報

     国内でも長崎などで大量に水揚げされていたもの。東シナ海での漁が衰退傾向にあるために今は希な存在となっている。黄海、渤海などに面した韓国、中国、台湾などでは非常に重要な食用魚。高級魚である。

    水産基本情報

    市場での評価/国内では見ていない。
    漁法/底曳き網
    産地/韓国、中国、台湾

    選び方

    触って張りのあるもの。鰓の赤いもの。

    味わい

    旬は不明。
    鱗は薄く取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
    透明感のある白身で、熱を通しても硬く締まらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ホンニベの料理法・調理法・食べ方(1尾だけの評価)/焼く(塩焼き)、煮る(鍋)、ソテー(クイ)
    ホンニベの塩焼き 切り身にして振り塩。少し置き焼き上げたもの。非常に美味。皮目に独特の風味があり、皮下とともにむっちりと粘り気がある。身は適度に繊維質で身離れがよく、うま味成分からくる甘味が強い。

    ホンニベのちげ(鍋) 韓国から持ち帰ったものなので、頭部に近い部分を梨子割りにして湯通し。冷水に落として残った鱗、ぬめりを流す。鮮度がよければ不要かも知れない。これを煮干しだしで煮ながら食べる。ヤンニョムジャン、塩、唐辛子で味つけし、野菜たっぷりの鍋に仕立てた。身は適度に締まり甘味がある、皮、骨などからうま味豊かなだしがでる。

    ホンニベの油焼き 塩をして小麦粉、溶いた小麦粉をくぐらせてソテーしたもの。韓国ではこれを塩焼きとともに「구이」ということがあるようだ。できるだけかりっと香ばしくソテーして、中は豊潤で柔らかく仕上げる。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/日比野友亮さん
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「ホンニベ」を使用したレシピ一覧

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