体長1mを遙かに超える。尾鰭がない。口が大きく歯は犬歯状で鋭い。腹鰭はなく、尻鰭は棘状だが埋没していて見えない。タチウオよりも体高がある。鮮度のよいとき背鰭は青みがかった黄色で、目も黄色い。口床は淡いいろで少し黄色みがかる。
テンジクタチの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★★
究極の美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ属外国名
学名
Trichiurus sp2漢字・学名由来
漢字 天竺太刀。
由来・語源 タチウオよりも天竺(熱帯域)にいるの意。地方名・市場名 ?
生息域
生態
ー基本情報
水産基本情報
市場での評価 入荷はあまり多くはない。高い。
漁法 釣り
産地 鹿児島県選び方
触って張りのあるもの。目が澄んでいるもの。鰓が赤いもの。背鰭の青みがかった黄色の強いもの。銀箔が輝いているなどは直接的に鮮度とは関わりがない。味わい
年間を通して味がいいが旬は初夏。
鱗はなく銀箔ははげにくい。大型が多いので皮は硬く強い。骨は細いが硬い。
透明感のある白身で、透明感が長続きする。身割れしやすい。熱を通しても硬く締まらない。
料理の方向性料理法を選ばない優れた魚で、料理による優劣をつけがたいことがある。生の状態で硬く締まっている。生食して非常に美味。皮が硬いので皮霜造りには向かず、焼霜造りの方がいい。身割れしやすく刺身にする場合注意が必要。焼くと脂がのっていて甘みがあり、締まるのではなくふんわり軟らかくなる。揚げても、煮ても同様。あらだけではなく身からも非常にうまいだしが出る。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
テンジクタチの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身、焼霜造り)、煮る(煮つけ)、汁(潮汁、みそ汁)、ソテー(ムニエル)、焼く(塩焼き)、揚げる(唐揚げ)クリックで閉じますテンジクタチの焼霜造り
テンジクタチの焼霜造り テンジクタチは大型が多く、皮が硬いので霜皮造りよりも焼霜造りに向いている。皮は焼くと柔らかく、脂が染み出してきてゼラチン質の部分が出来て香ばしく甘みがある。身のうまさも相まって至福の味である。柑橘類がとてもよく合う。
テンジクタチのタルタル風 皮を引くと身割れして細かくなりやすいので、むしろタルタル風にしてみる。生の身と塩、少量のコショウ、ライムにトマトや玉ねぎ、ハーブ類を合わせる。意外にルッコラが合うが必ず合わせる必要はない。またオリーブオイルを使ってもいい。オリーブオイルを合わせるとワインに、塩と柑橘類だとスピリッツに合う。クリックで閉じますテンジクタチのタルタル風
テンジクタチの煮つけ タチウオ類全般に言えることだが、煮ると締まるのではなくふっくらと軟らかくなる。熱々の内に食べると練り絹のような舌触りで、こくのある味わい。そのくせ後味が上品なので酒の肴にもご飯のおかずにしてもうまい。クリックで閉じますテンジクタチの潮汁 中骨や鰭下の部分、刺身に切れっ端を集めて置く。これを昆布だしでアクを引きながら煮る。酒と塩で味つけして出来上がりだ。あらが少量のときにはカツオ節だしを使ってもいい。だしは予想外に濃厚でうま味が強い。鰭下の身などとろけるようで甘味があっておいしい。クリックで閉じますテンジクタチのみそ汁
テンジクタチのみそ汁 頭部を適宜に切り、昆布だし(水でもいい)で煮だしてみそを溶く。このまま食べると身や皮は比較的そのままで楽しめるし、みそを溶いて少し煮ると身と皮がとろけてしまう。ともに抜群にうまいので、お試しを。クリックで閉じますテンジクタチのみそ汁
テンジクタチのバター焼き 塩コショウして、多めの油でソテーして仕上げにバターで風味づけしたもの。小麦粉をまぶしてソテーした方が失敗しない。脂がのっているのに油分との相性がよく、ソテーした身とバターを合わせて食べると、まるでスプレッドのようになる。ぜひともパンを添えて欲しい。クリックで閉じますテンジクタチのスプレッド
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)