殻高3cm前後になる。螺層上部には螺肋がなく、隆起した縦肋がある。殻底部は平たく螺層の彫刻はなく完全に区別されている。殻底部ははっきりしない渦巻き状の筋が霜降り状に繋がる。非常に薄い個体もある。
コシダカガンガラの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★
少し努力すれば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
軟体動物門腹足綱前鰓亜綱古腹足亜綱ニシキウズガイ目ニシキウズガイ上科リュウテン科クボガイ亜科クボガイ属外国名
学名
Tegula rustica (Gmelin, 1791)漢字・学名由来
漢字 腰高岩殻 Koshidakagangara)
由来・語源 「渚ノ丹敷」(1803)より。岩殻(小石)に似ているため。
Omphalius rusticus (Gmelin,1791) →Tegula rustica (Gmelin, 1791)渚の丹敷
曾永年(そうながとし。曾占春)著。曾永年は本草学者、医者。『渚の丹敷』は享和3年(1803年)、全2巻。123項、540品。付録54品を載せる。通称を占春といい、薩摩藩藩主、島津重豪の秘書も務めた。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。潮間帯〜水深20mの岩礁域。
北海道北部〜九州。生態
ー基本情報
北海道から九州までの磯に普通。ただし年々減少傾向にある。磯の食用巻き貝(磯もの)のひとつ。非常にローカルな食材で、全国的な流通ではなく、食文化のある地域が相互に流通しているよう。一般にこのような磯の小型の巻き貝は何種類かが混ざって流通する。
珍魚度 海辺の磯などに行くと普通に見られる。流通は非常に希なので自分で探すしかない。水産基本情報
市場での評価 主に産地周辺で流通する。関東への入荷は希、やや高値。
漁法 採取
産地 三重県、石川県、島根県選び方
原則的に生きているもの。味わい
旬は春。
貝殻は厚みがあり、重い。身は取り出しやすい。
わたなどにくせがない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
ぐっちょの味噌汁 「ぐっちょ」はオオコシダカガンガラとコシダカガンガラの総称。水から煮出してみそ汁にする。[『四季の料理 飛島に伝わる郷土料理Ⅱ』(酒田市農林水産課)]
したなみのみそ汁 「したなみ」はコシダカガンガラ、オオコシダカガンガラ、イシダタミなどの総称。これを夏にみそ汁にする。[『つるおかおうち御膳』(鶴岡市食教育・地産地消推進協議会 鶴岡市)]加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/出間リカさん(あらしま新鮮組 三重県鳥羽市安楽島)
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)