カラドジョウ

Scientific Name / Misgurnus dabryanus (Sauvage, 1878)

カラドジョウの形態写真

体長20㎝近くになる。体側に斑紋が顕著にあるものと、ほとんど見られないものがある。ドジョウよりも体高があり、尾柄部(尾鰭のつけね)にかけて幅が大きくなる。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区ニシン・骨鰾下区骨鰾系コイ目ドジョウ科ドジョウ属

    外国名

    学名

    Misgurnus dabryanus (Sauvage, 1878)

    漢字・学名由来

    漢字 唐鰌、唐泥鰌
    由来・語源 「唐」=「中国」で、中国にいるドジョウの意味。

    地方名・市場名

    生息域

    淡水魚。流れのない水路や沼の泥底。外来種。
    群馬県、栃木県、埼玉県、神奈川県、長野県、愛知県、岐阜県、滋賀県、山口県、香川県、愛媛県などで定着。アムール川〜ベトナム北部の中国大陸東部、朝鮮半島西部、台湾、海南島。

    生態

    基本情報

    近年、ドジョウよりも中国から輸入されている本種の方が市場で見かける機会が多くなった。関東などで何気なく食べている「どじょう」の多くが本種だと思う。
    国内で定着していて、要注意外来生物に指定されている。

    水産基本情報

    市場での評価 入荷量はそれほど多くないが、国産のドジョウと比べると多いのではと考えている。高価。
    漁法
    産地 中国

    選び方

    原則的に生きているのもで丸みがあって太っているもの。

    味わい

    旬は不明。
    滑りがあって、皮はやや厚く、骨は細く軟らかい。
    基本的に割(開き)、丸で使うが熱を通してやや締まる。
    ドジョウと比べると骨が硬く大味との評価もあるが、個人的にはわからない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    料理法
    煮る(柳川鍋、丸鍋、煮つけ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(蒲焼き)

    カラドジョウの柳川鍋柳川鍋 ドジョウを割いて、ささがきゴボウを合わせ、しょうゆ、みりん、酒、水の地で煮て卵でとじたもの。中骨を抜いているので食べやすくてご飯のおかずにもなる。東京の「どじょう屋」で柳川鍋でご飯が粋なのはわかる気がする。
    カラドジョウの煮もの煮もの 丸のカラドジョウとゴボウを煮合わせたもの。大振りなものはドジョウの頭を持ち、しごくようにして食べるといい。ドジョウ好きにはたまらない食べ方である。
    カラドジョウの唐揚げ唐揚げ 小振りのものは丸のまま、生きているものに片栗粉をまぶし揚げる。大振りのは開いて骨抜きして揚げるといい。香ばしさの中にもドジョウの滋味豊かな味が生きている。
    ドジョウの蒲焼き 大振りを開き、素焼きにする。仕上げにみりん、しょうゆを合わせたものを数回つけ焼きする。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「カラドジョウ」を使用したレシピ一覧

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