エガイ

Scientific Name / Barbatia lima (Reeve,1844)

代表的な呼び名ヨコガイ

エガイの形態写真

殻長5.5cm前後になる。ふくらみはあまりない。
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殻長5.5cm前後になる。ふくらみはあまりない。殻長5.5cm前後になる。ふくらみはあまりない。殻長5.5cm前後になる。ふくらみはあまりない。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱フネガイ目フネガイ超科フネガイ科フネガイ亜科エガイ属

    外国名

    学名

    Barbatia lima (Reeve,1844)

    漢字・学名由来

    漢字 江貝 Standard Japanese name / Egai
    由来・語源 『六百介品』より。波の穏やかな江(内湾)に多いため。
    別名/ヨコガイ(横貝)。
    Reeve
    Lovell Augustus Reeve (ロベル・オーガスタス・リーブ 1814-1865)、イギリス。貝類学者。
    六百介品
    江戸時代に作られた彩色図譜。600種ほどの貝類を漢名、和名で紹介したもの。著者不明。

    地方名・市場名

    生息域

    海水生。潮間帯〜水深20メートル。岩礁に足糸で付着。
    北海道南部以南。

    生態

    基本情報

    北海道南部以南の潮間帯などの岩場になかば埋まった状態でいる。比較的採取はたやすいもののひとつ。
    今のところ(2016年現在)食用として売り買いされているのは鹿児島県鹿児島市だけしか確認していない。食用としている地域も同様である。フネガイ科エガイ属は生で食べるとえぐみがあるが、汁などにすると濃厚なうま味のあるだしがでるので他の地域でも食用に供されている可能性大だ。
    珍しさ度 潮間帯などで簡単に見つけられるが、流通することはない。

    水産基本情報

    市場での評価 鹿児島県鹿児島市のみでの流通。比較的安い。
    漁法 採取
    産地 鹿児島県

    選び方

    味わい

    旬は不明
    貝殻はやや厚みがあって硬い。足糸が強く取りにくい。砂などはあまり噛んでいない。
    身は赤く、熱を通すと硬く締まる。生だと酸味をともなったえぐみがある。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    エガイの料理・レシピ・食べ方/煮る(酒蒸し、佃煮)、汁(みそ汁、潮汁)
    エガイの酒蒸し
    エガイの酒蒸し 酒と少量の水で蒸し煮にしたもの。軟体は少し硬めだけれど、強いうま味があり、甘く感じる。内臓には別種の味があり、こくを感じる。
    足糸を取り、水洗いして酒と水で蒸し煮にしたもの。じっくり火を通さないと独特のえぐみがあるが、捨てがたい味。

    エガイの佃煮エガイの佃煮 ゆでてむき身にしてしょうゆ、砂糖、酒でじっくりと煮あげたもの。しょうゆの強い味のなかにも貝らしい風味とうま味かが感じられておいしい。
    エガイのみそ汁エガイのみそ汁 身は硬く締まるのが難点だが、うま味が強く、汁が非常に味わい深い。
    足糸を抜き、よく水洗いする。これを水から煮出してみそを溶く。エガイ属の貝の基本的な料理法。

    エガイの潮汁エガイの潮汁 塩だけで味つけすると、磯の貝らしい風味がとても豊かで味わい深い。身はやや硬くしまるもののおいしい。
    足糸を抜き、ザルなどにいれて流水で洗う。水分をよくきり、

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)
    『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)

    地方名・市場名

    マスゴヤ
    場所沖縄県八重山西表島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ズブトゥ
    場所沖縄県八重山黒島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    シナ
    場所沖縄県宮古・大神島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    シーサガエナ
    場所沖縄県島尻郡伊平屋村野甫島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    フトッノギャ
    場所長崎県雲仙市小浜町 参考佐藤厚さん 
    ユカッシャミナ
    場所鹿児島県大島郡大和村今里 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ユガクチ
    場所鹿児島県奄美大島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ヨカシタガイ
    場所鹿児島県奄美群島与路島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    クジイ
    場所鹿児島県桜島・東桜島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    クジィゲ
    場所鹿児島県鹿児島湾内 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
    ビナ
    場所鹿児島県鹿児島市 
    ヨコガイ
    場所三重県紀伊長島町、和歌山県白浜町、熊本県牛深 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 
  • 主食材として「エガイ」を使用したレシピ一覧

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