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魚貝の物知り度
★★★
知っていたら通人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区正新骨下区円鱗上目ヒメ目アオメエソ亜目アオメエソ科アオメエソ属外国名
学名
Chlorophthalmus albatrossis Jordan & Starks, 1904漢字・学名由来
漢字 青目狗母魚 Aomeeso
由来・語源 田中茂穂の命名。エソに近い種で、目が大きく、青く光っているため。Jordan
David Starr Jordan〈デイビッド・スター・ジョーダン(ジョルダン) 1851-1931 アメリカ〉。魚類学者。日本の魚類学の創始者とされる田中茂穂とスナイダーとの共著『日本魚類目録』を出版。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。相模湾から東シナ海、九州からパラオ海嶺。
水深250メートル〜620メートル。生態
基本情報
1990年代始めの頃は単に雑魚のたぐいだった。
脂を多く含む魚であり、現代人の嗜好に合うことから、徐々に人気が高まってきたもの。
値段が上がったために、最近では深い場所で操業する底曳き網の重要な獲物となっている。
都市部の魚屋、スーパーでも干物などで見かける。
鮮魚も希ではあるが売り場に並んでいることがある。水産基本情報
市場での評価 築地など関東の市場でも普通に見られるもの。値段はやや高値で、キロあたり2000円を超えることがある。
漁法 底曳き網
産地 静岡県、愛知県、三重県、宮崎県選び方
触って硬いもの。目が白い、斑文がはっきりしないものは古い。味わい
柔らかく、脂ののった白身。
脂の甘みが感じられ、旨みにも満ちている。
骨は細く、揚げることで気にならなくなる。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
調理法刺身、揚げる(唐揚げ、天ぷら、南蛮漬け)、塩焼き(塩焼き、干物)、煮る
刺身 ある程度の大きさがあり、脂ののったものを刺身にすると、非常に美味。すしネタとしても非常に優れている。
唐揚げ 唐揚げにして、これを名物としているが、本種の定番料理ともいえそう。骨が柔らかいために丸ごと食べられるのがいい。天ぷらにしても非常にうまい。
焼く 塩焼きもうまいが、軽く干したほうが上。
煮る ややこってりとした甘辛味で煮上げるととても味がいい。好んで食べる地域・名物料理
唐揚げ 宮﨑県延岡市、静岡県沼津市、愛知県三河地方、三重県尾鷲市などで。宮﨑県などでは揚げる手前まで加工し市販している。加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
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「目光(めひかり)」というのが一般的。この呼び名は高知県の方言ではないかと思うが、近年、市場でも加工業界でも「めひかり」で通ってしまっている。
鮮度がよければ刺身にする。身は柔らかいが脂が強く、まったりとした味。この脂がうまい。
また塩焼きにしても、天ぷら、唐揚げも旨いが、軽く干すと旨味が増す。
天ぷら アオメエソの天ぷらは産地では定番のものとなっている。また開いた状態で冷凍して年間を通して品書きにのせている店もある。それほど味がいいということだ参考文献・協力
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)