SL30cm前後になる。円筒形で細長い。脂鰭がある。背鰭は通常13軟条で10-12軟条の固体もある。腹鰭の前方部分の軟条が短く、後方が長い。歯は最前方だけではなく少し後方も長い。尾鰭には大きな褐色の斑紋がない。背鰭は通常13軟条(10-13)
ミナミアカエソの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区円鱗上目ヒメ目エソ亜目エソ科アカエソ属外国名
学名
Synodus dermatogenys Fowler, 1912漢字・学名由来
漢字/南赤鱛、南赤狗母魚、南赤蛇頭魚、南赤九母魚。
由来・語源/アカエソと非常に似てより温かい海域を好むためか。和名は我が資料では『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)が初出。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。浅い岩礁域やサンゴ礁の砂地だとされているが、伊豆諸島などの釣りでの水深から考えると生息水深は、水深60-80m前後ではないかと思われる。
八丈島、小笠原諸島、[銭州、利島沖]、相模湾、駿河湾、和歌山県串本、愛媛県室手、高知県柏島、屋久島、琉球列島。
朝鮮半島南岸、台湾、インド-太平洋。生態
ー基本情報
国内でも温かい海域で揚がる魚で、しかも漁獲量が少ない。基本的に食用魚として認知されていない。工夫次第でおいしい魚なので、釣りや漁に混ざったら利用して欲しい。水産基本情報
市場での評価/流通上見ていない。
漁法/
産地/選び方
赤い色合いの鮮やかなもの。触って張りのあるもの。味わい
旬は不明。
鱗は硬く取りにくい。皮は厚みがあり硬く破れにくい。中骨は硬く小骨は長く柔らかい。
身は非常に水分が多く柔らかい。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ミナミアカエソの料理法・レシピ・食べ方/揚げる(薩摩揚げ、唐揚げ)、焼く(さんが焼き)、煮る(煮つけ)クリックで閉じます
ミナミアカエソのみそたたき(なめろう) 鱗つきのまま三枚に下ろして身をスプーンなどでかきだす。これにみそ・しょうが・ねぎなどを加えてとんとんと粘り気が出るまでたたく。身はぼろぼろするがうま味豊かで非常に味わい深い。
ミナミアカエソの天ぷら(薩摩揚げ) エソ科なので筋肉は繊維が感じられずぼそぼそとする。これをスプーンなどでかき出す。これを細かく叩き、酒、とろろ芋、塩、少量の砂糖を加えてよく錬る。揚げた香ばしさにうま味豊かな身、ほどよい食感が楽しめとてもうまい。クリックで閉じます
ミナミアカエソのさんが焼き 三枚に下ろして腹骨を取り、スプーンなどで身をかきだす。これにねぎ・みそなどを加えて包丁でとんとんと叩く。これを青じそで挟んで焼き上げる。本種の筋肉は焼くとうま味が浮き上がってくる。総菜としても非常に優れている。クリックで閉じますアカエソの塩焼き 水洗いして尾鰭と背鰭などを切り取る。振り塩をして1日寝かせる。これをじっくり焼き上げる。焼き上がりに背を割り、中骨をぬく。小骨は長く細長い。煩わしいが思ったほどはやっかいではない。皮のうまさ上々、身は豊潤で味わい深い。クリックで閉じますミナミアカエソの煮つけ 鱗が硬く、身がとても柔らかい。その上、細長い小骨が多い。骨切りするかどうか悩んだ末に、水洗いして適当に切り、煮つけてみた。小骨は細長いので思ったほどは煩わしくない。淡泊な味わいで嫌みがない。クリックで閉じます関連コラム(料理法・レシピ)
ミナミアカエソは唐揚げだな
関西や四国の居酒屋と関東の居酒屋で、料理の価値観・重要度が、今でも大いに違っていると思っている。 例えば汁である。関東では料理のひとつではなく、締めの握り飯につ・・・ 続きを開く好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/マルコウ水産(東京都八王子市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)