40cm SL 前後になる。細長く体側に暗色の太い横縞がある。背鰭は途中でやや低くなるだけ。尾鰭は二叉(切れ込みが入る)する。
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★★★
重要味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カジカ亜目アイナメ科ホッケ属外国名
学名
Pleurogrammus monopterygius (Pallas, 1814)漢字・学名由来
漢字 北𩸽 Kitanohokke
由来・語源 ホッケより北でとれるという意味合い。古くからアラスカなどでとれているのがわかっていたが和名はなかった。
『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)標準和名キタノホッケは『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)から、カッコ付きでチシマホッケとも。Pallas
Peter Simon Pallas (ペーター・ジーモン・パラス 1741年〜1811年)。ドイツの動物・植物学者で、サンクトペテルブルク科学アカデミーの教授になり主にロシアで研究する。主に冷水域の魚を記載した。ホッケ類、アイナメ類など国内海域にいる多くの魚類を記載。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。
東北地方太平洋側、北海道全沿岸。
朝鮮半島東岸中部〜沿海地方、千島列島、オホーツク海、カムチャツカ半島全沿岸、ベーリング海、アラスカ湾、カリフォルニア南部。生態
ー基本情報
ホッケよりも冷水域を好み、東北以北にいるというが北海道以北に多い。国産よりも輸入ものの方が多い。
戦前戦後から高度成長期までのホッケ開きといえば、非常にローカルな商品で、総てが国産でまかなえた。
それが徐々に全国的に食べられるようになり、国産のホッケが足りなくなり、今ではアメリカやロシアから輸入されてきている。ホッケもそうだが、ホッケ以上に本種の輸入量が多い。現在では、ホッケ開きの多くが本種になっている。
そのため、ホッケを「真ぼっけ」、本種を「しまほっけ(縞ほっけ)」などと区別している。
味わいはホッケと比べて大きな違いはなく、格安で味がいい。
珍魚度 国内でも少ないながら水揚げがあり、ときどき流通する。加工品は日常的だが、鮮魚は探さないと手に入らない。水産基本情報
市場での評価 ほとんどが開き干しとして流通する。ホッケのものよりも安く、味がいいので人気がある。鮮魚での流通は非常に希で安い。
漁法 刺し網
主な産地 アメリカ、ロシアなど輸入物がほとんど。希に北海道のものがある選び方
干ものは変色していないもの。
鮮魚は触って張りのあるもの。体色の黄色、縞模様がくっきりしているもの。味わい
旬は不明。
脂が混在していて白濁した白身でほどよく繊維質でボロボロしない、身離れがいい。
まったくクセがない。
皮はしっかりと硬い。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
キタノホッケの料理法・調理法・食べ方/煮る(煮つけ)、ソテー(ちゃんちゃん焼き)、汁(みそ汁、潮汁)、揚げる(唐揚げ)クリックで閉じます
キタノホッケのムニエル 水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨をとる。塩コショウして小麦粉をまぶして多めの油でじっくりソテーする。コショウではなくカレー粉などを振ってもおいしい。ソテーするとふんわり膨らんでしかも適度に繊維質。口の中でのほぐれ感もいい。
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)