根室酔いどれ日記 1 根室初日の夜
居酒屋の灯に誘われて歩く見知らぬ街ってのがいい
北海道根室市の旅は市内に到着したその日の夜から酔いどれる。
もちろん朝が早いので午後7時までの飲みだけれど、このときだけ体が緩む。
初日は日曜日だったので、地元の方に営業している店を予約して頂いた。
根室市の繁華街といっても密集した飲み屋横丁があるわけでもなく、暗がりの中にぽつんと居酒屋の灯がともっていた。
『遊食酒場 壱炉 本店』という店で、外観は真新しく、日曜日なので家族ずれで賑わっていた。
とりあえずの生ビールは一日の終わりの始まりにやたらにうまい。
この店の突き出しはたぶんマコンブを薄甘く煮たもので、初手はまずまずボク好みであった。
時季の名物ハナサキガニを素直に食べてみる
初めての根室だし漁真っ盛りなので、名物のハナサキガニを食べる。このとき市内のスーパーにもゆでたハナサキガニが大量に並んでいた。
甲羅にぎゅうぎゅうに詰め込んだ身を、ゆっくりとつまむとカニ食い族ではないがおいしい。
地酒、「北の勝」はとても優等生的な味だ
ここで地酒である「北の勝 本醸造 冷用酒」をもらう。根室滞在中に散々飲んだが、安定的なうまさだった。
甘さ辛さのバランスがよく、嫌みなところがない。少しデキスギなところが気になる。
冷え冷えでもうま味があり、切れがある。確かに夏向きの酒だろう。