地ハマのポルト酒蒸
ポルト酒は魚貝類に合うのか?
以前、都心のスーパーに入ったらシェリー フィノの特売をしていた。常備している酒なので思わず2本衝動買い。帰宅したらまさかのポルト酒(ルビーポート)だった。おっちょこちょいなボクは、ラベルの絵柄でかってにシェリー だと思い込んでしまったのだ。
シェリーフィノはときどき深夜に飲むし、料理にも使うけど、ポルト酒は飲むのもそんなに好きじゃないし、魚貝類の料理には使ったことがない。封も開けないで棚の奥に仕舞い込む。
地ハマはチョウセンハマグリのこと
八王子総合卸売協同組合、マル幸の九十九里産地ハマ(チョウセンハマグリ)を見ていて、ポルト酒と合わせたらどうだろう、とひらめいた。
余談になるがチョウセンハマグリは、ハマグリ属の中でも外洋性で暖流などが打ち寄せる波の荒い場所に育つ。内湾性のハマグリと1対の、コンビのような関係にある。この内湾性、外洋性のコンビには、アカガイとサトウガイ、アサリとヒメアサリなどがある。
甘口のポルト酒と地ハマは合う
ひらめいたのは、月並みではあるが、シェリーや白ワインの代わりにポルト酒を使うだけ。ようするに「地ハマのポルト酒蒸」である。
地ハマはザルなどに入れてざくざく洗う。水切りをしておく。
鍋にグレープシードオイル(油ならなんでもいい)とにんにく、鷹の爪を入れて香りづけして、鷹の爪を取り出した中に地ハマを放り込む。
フタをして油を馴染ませたらポルト酒を加えて貝のフタが開いたら出来上がり。
ポルト酒の甘味と魚貝類は合わない、と思っていたのは大間違いだった。
二枚貝独特の豊かなうま味と甘味、そして後から来る渋味という複雑な味わいに甘いポルト酒が合う。秋グミを思わせる酸味と甘味が地ハマのおいしさを二倍増しにしてくれている。
これを肴にポルト酒蒸にポルト酒のロック。これもイケルじゃないか。