江の安漁場、ワタルさんのマイワシで丸干し作り

マイワシの丸干しは一年中食べたい


神奈川県小田原市、小田原魚市場の定置網は夏枯れ状態が続いている。水揚げ量が全体に減っており、場内ではむしろ深場の魚が目立つ。
そんな中、小田原江ノ浦沖、江の安漁場日渉丸、ワタルさんに体長12cm〜15cmのマイワシを分けてもらう。
コバルトブルーに輝く素晴らしいマイワシである。
当然、刺身だろう。
とは思ったが、丸干しを作りたかったので分けてもらったものなので、迷わす、丸干しを作る。

立て塩を作る。
鍋に水を張り塩を入れてかき混ぜ、溶けにくいと感じるくらいの量の塩を加える。
一煮立ちさせて、渋いくらいの塩辛さになったら冷やす。
マイワシは大ザルに入れて真水で洗う。
水分をよく切る。
冷えた立て塩に8分間漬け、水分を切る。
徹底的に水分を取り、サーキュレーターと扇風機で丸一日かけて干し上げる。
ザルに入れて冷蔵庫で半日冷やす。
あとは保存するだけだ。
これで14食分の丸干しが出来上がった。

これほどご飯との相性がいいものはない


非常に塩分濃度が低いけど、これがボクのいい加減なのである。
塩辛い市販の干ものがだんだんダメになっている。
優しい塩加減のマイワシを焼き上げると、皮目の風味のよさだけでご飯が食える。
面白いものでマイワシの丸干しの味は後々まで口の中に残って消えないのだけれど、この残った味がおいしい。
ボクはどちらかというと豚的な人間だけど、牛のように反芻してしまう。

毎年、豊漁を願わずにはいられないマイワシ


マイワシは北海道〜九州までの沿岸域を群れを作って回遊している。
韓国や台湾、オホーツク海にもいるが、日本周辺に多い。
典型的な多獲性魚で、日本の伝統食や水産業を支え続けている。


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