
70mm SL 前後になる。上から見ると正円ではなく楕円形で背と腹面方向に扁圧される。各層に螺肋と尖った瘤の列がある。
ミヤコボラの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★ 美味 |
分類 |
腹足綱前鰓亜綱盤足目ヤツシロガイ超科オキニシ科オキニシ亜科ミヤコボラ属
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外国名 |
ー
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学名 |
Bufonaria rana (Linnaeus,1758)
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漢字・学名由来 |
漢字 都法螺
由来・語源 『六百介品』より。 六百介品 江戸時代に作られた彩色図譜。600種ほどの貝類を漢名、和名で紹介したもの。著者不明。
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地方名・市場名 |
地方名・市場名は長いため下部に移動しました。クリックでジャンプします。
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生息域 |
海水生。房総半島、山口県以南、瀬戸内海。熱帯西太平洋。
水深20メートルから100メートルの細かい砂地。 |
生態 |
ー |
基本情報 |
非常に地域的な水産物。大阪湾から紀伊半島、瀬戸内海に多いもの。
底曳き網などでまとまって安くておいしいので、産地産地で売られて愛されている貝だ。
味がよく身が取り出しやすい。 |
水産基本情報 |
市場での評価 西日本瀬戸内海から和歌山県にかけてとれるもの。関東にも少ないながら入荷してくる。値段は安い。
漁法 底曳き網
産地 大阪府、和歌山県、兵庫県、岡山県 |
選び方 |
ー |
味わい |
旬は不明
産地で泥抜きをしているのか、比較的きれい。ただときどき泥を噛んでいるものがある。
貝殻は厚く硬く、割れにくい。身は取り出しやすい。
クセのない味わいであるが、やや個性に欠け、旨みもそんなに強くない。
熱を通しても硬くならない。
産地では原則的には生では食べないよう。ワタに毒などの問題があるか、否かは不明。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
ミヤコボラの料理法・調理法・食べ方/煮る(塩ゆで、しょうゆ煮、酒蒸し)、焼く(壺焼き、串焼き)、揚げる(天ぷら)、汁(みそ汁)
ミヤコボラの塩ゆで ザルなどに入れてざくざくと音をさせてていねいに洗う。これを塩水に入れて火をつける。最初はゆっくり沸騰してきたら火をとめて鍋止めする。湧いた状態で数分煮た方がいいものもある。貝自体の味がうまいのはもちろんワタに甘みがある。
ミヤコボラの醤油煮 ザルなどに入れてざくざくとていねいに洗う。水分をよく切り、酒・醤油・水を合わせておいた中に入れて火をつける。ゆっくり火を通して鍋止めする。身は取り出しやすく醤油のうま味、貝の甘味とあいまってとても美味。 ミヤコボラのぬた 塩ゆでして身を取り出し、たまに泥を噛んでいるのがあるのでゆで汁のなかで洗う。これを冷たく冷やしてゆでた葱と合わせて、酢みそで和える。ミヤコボラはゆでても硬くならないので酒の肴によし。 ミヤコボラの壺焼き 塩ゆでして身を取り出し、もしも泥を噛んでいたらゆで汁のなかで洗う。これを貝殻に戻して強火で焼き上げる。上下に火があるもので焼くといい。貝らしい香りが高く、エキスが逃げないのでとてもおいしい。 ミヤコボラの串焼き 塩ゆでして身を取り出す。ていねいに串をさして強火で焦がすように焼き上げる。仕上げにみりんと醤油を合わせて煮つめたタレを絡めながら仕上げる。貝らしいうま味が強くなり、食感もよく焼いた香りが好ましい。 ミヤコボラの天ぷら 塩ゆでして身を取り出し、水分をよくきり、包丁でとんとんと軟体に切れ目を入れる。これに小麦粉をまぶし、衣をつけて高温で短時間で揚げる。短時間でさくっと揚げたものは軟体も柔らかく味がある。 ミヤコボラのみそ汁 泥を噛んでいる個体もあるので、軽くゆでて、身を取り出す。ペーパータオルなどで濾したゆで汁を煮立て、身を戻しみそを溶く。あまり煮すぎない方がいい。あっさりとした上品なだしが出ておいしい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
大阪府泉南、和歌山県。 |
加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) |
地方名・市場名 [?] |
ケンニシ 場所岡山県浅口市寄島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) カラニシ 場所岡山県牛窓 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) ガタミナ 場所長崎県雲仙市小浜町 備考「がた」は泥場のこと。「泥の巻き貝」という意味。 参考佐藤厚さん ヨナキツブ 場所岡山県笠岡市白石島 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) |
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