39cm SL 前後になる。いわゆるアンコウ型で全身に白い霜降り状の斑紋が散らばっている。背鰭は5棘。上膊棘は3。
シモフリハナアンコウの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正骨下区側棘上目アンコウ目アンコウ科ヒメアンコウ属外国名
学名
Lophiodes miacanthus (Gilbert, 1905)漢字・学名由来
漢字 霜降鼻鮟鱇 Standard Japanese name / Shimofurihanaankou
由来・語源 霜降り模様(暗い地に白い点が散らばる)であるため。Gilbert
Charles Henry Gilbert(チャールズ・ヘンリー・ギルバート 1859-1928年)。アメリカの魚類学者。太平洋北西部の魚類を研究。サケ類の研究で有名。地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。水深274〜535メートル。
駿河湾から九州。パラオ海嶺。生態
ー基本情報
駿河湾などでも見つかっているが、天皇海山など遠洋での漁で揚がる魚である。
基本的に冷凍流通であるが、鍋ものなどキアンコウ(アンコウ)と同様に利用できる。
またアンコウ類は冷凍しても用途的に問題が少ないのもよいところだ。
珍魚度 珍しい魚ではないが冷凍流通なので、とても手に入れにくい。水産基本情報
市場での評価 まだ一度しか見ていない。アンコウ(キアンコウ)と同様の評価。
漁法 底曳き網
産地 天皇海山選び方
触って張りのあるもの。味わい
旬は不明。
全体に軟らかく、骨も軟らかい。歯は非常に鋭い。
肝が大きく、全体からいいだしが出る。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
シモフリハナアンコウの料理・レシピ・食べ方/煮る(醤油鍋、みそ鍋)、汁(みそ汁)、揚げる(唐揚げ)クリックで閉じます
シモフリハナアンコウの醤油鍋 東京風の醤油味の鍋にすると、非常に本種のいい部分が引き出される。冷凍されたものなので食感こそないものの、非常に濃厚なおいしい出しが楽しめる。胃袋、皮などは絶品である。
水洗いして下ろす。肝と胃袋は取り分けて置く。最初に肝と胃袋を湯通しして氷水に落とす。胃袋はてっていてきにヌメリを流し、適当に切る。皮、鰭、身などを適当に切り、湯通しする。氷水に落としてヌメリを流す。すべて水分を切っておく。
つゆは酒・醤油・水。野菜や豆腐と煮ながら食べる。
シモフリハナアンコウのみそ仕立て鍋 そのときの気分で醤油にしたり、みそにしたりする。少量の加減みそで煮ると皮や筋肉、内臓から水分が出てくる。この汁自体に味があり、とろっと半分とろけた皮や胃袋が実に味わい深い。皮などは適当に切る。湯通しして冷水に落として表面のぬめりを流す。水分をよくきり、加減みそ(みそ・酒・みりん・水)で煮ながら食べる。野菜などはお好みで。クリックで閉じますシモフリハナアンコウのみそ汁 白みそで煮ると皮も身も内臓も半分溶けてポタージュみたいになる。とろとろとして甘みがあって滋味豊かである。ご飯にもとても合う。皮や身、内臓などを適当に切る。湯引きして氷水に落として表面のぬめりを流す。これを水から煮て白みそを溶く。少し煮込む。クリックで閉じますシモフリハナアンコウのフライ 水分が多いので、ペーパータオルにくるむとすぐに水が出てくる。今回は水洗いして体幹部分の身を3度水分を抜いて使った。豚のヒレ肉のように棒状の身である。塩コショウする。小麦粉をまぶして溶き卵につけ、パン粉をつけて揚げる。すぐ食べないと水分が出て来るので揚げたてを食べて欲しい。ふんわりと柔らかく、どことなくエビに近い風味が感じられる。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/星野健一郎さん(株式会社フーディソン) 遠藤広光さん(高知大学)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)