
高さ60cm前後になる。小さな板状の付着器から1〜数本の茎が伸びる。主茎がありそこからよく分枝する。藻体の表面に産毛状のものがあり、触るとぬるぬるする。円柱状で無数の枝が出る。枝からは枝は生じない。表面には黒くて非常に細い毛が無数に出る。
クロモの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
植物界褐藻植物門褐藻綱ナガマツモ目ナガマツモ科クロモ属
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外国名 |
ー
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学名 |
Papenfussiella kuromo (Yendo) Inagaki,1958
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漢字・学名由来 |
漢字 黒藻
由来・語源 色合いから。タイプ産地は三重県菅島 |
地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
海水生。北海道南部、本州、瀬戸内海、四国、九州。朝鮮半島。
低潮線付近、タイドプールの岩上や他の海藻上。 |
生態 |
ー |
基本情報 |
北海道から九州までの浅場に生育する。日本各地で食用となっている可能性が高い。
新潟県、石川県では春から初夏にかけて出回るもの。
湯にくぐらせて、酢の物、汁などにいれる。海藻らしい風味があり、食感も楽しめる。非常においしい海藻である。 |
水産基本情報 |
市場での評価 新潟県・石川県産が少ないながら流通している。やや高値。また岩手県産などで塩蔵品もある。
漁法 採取
産地 岩手県、新潟県、石川県 |
選び方 |
塩漬を購入したので、まだ詳しくはわからない。 |
味わい |
旬は春〜初夏。
モズクなどと比べると太く、表面に小さな毛が生えている。自然状態で非常にぬるぬるとしてねばる。
熱を通すと緑色になるがねばりは取れない。
歯触りがよく海藻らしい風味も楽しめる。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
クロモの料理法・調理法・食べ方/湯通し(サラダ、酢の物など)、汁(すまし汁、みそ汁)
クロモの湯通し 生では黒っぽい色合いが熱を通すと緑に変わる。ナガマツモ科のなかでは円柱形で太くいので食感がとてもいい。その上、かき混ぜるとねばり、うま味、海藻の風味も楽しめる。食感もいい。モズク類のなかではもっとも味がいいと思う。塩蔵品はあまりねばらない。
クロモの湯通し ゆでたものを適当に切り、器などに入れてかき混ぜるとねばりが出てくる。ねばりを出した方がおいしい。この状態でポン酢や柑橘類としょうゆで食べる。  クロモの湯通しのやり方 1
生の藻体はそのままゆでると表面のどろっとした部分が気になる。まずは塩で揉み、出て来たぬめりを一度洗い流す。  クロモの湯通しのやり方 2
塩でもんだものを湯通しする。モズクのように鮮やかな緑にはならない。  クロモの吸い物
クロモの吸いもの 湯通しして吸い物、みそ汁などにいれて美味。なんといっても麺を思わせる食感と海藻のうま味、口に入れてからの風味がいい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
協力/伊井浩太さん(伝兵水産 新潟県糸魚川市)、海清丸(新潟県糸魚川市浦本)
『新日本海藻誌 日本産海藻総覧』(吉田忠生 内田老鶴圃 1998)、『標準原色図鑑 海藻』(千原光雄 保育社) |
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