SL 20cm前後になる。小型魚。体は即へんして腹鰭は前方にある。下顎に1対の触鬚(ひげ)がある。吻端(最前部)は上顎よりも後ろにある。背鰭、尾鰭に黒い斑紋がある。
ギンメダイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
![SL 20cm前後になる。小型魚。体は即へんして腹鰭は前方にある。下顎に1対の触鬚(ひげ)がある。吻端(最前部)は上顎よりも後ろにある。背鰭、尾鰭に黒い斑紋がある。](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/1375/Thumb630/ginmedai.jpg)
![SL 20cm前後になる。小型魚。体は即へんして腹鰭は前方にある。下顎に1対の触鬚(ひげ)がある。吻端(最前部)は上顎よりも後ろにある。背鰭、尾鰭に黒い斑紋がある。[14cm SL ・重さ0.66kg]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/1375/Thumb630/20220125390.jpg)
![吻端は上顎より前方に突出しない。下顎に1対の触鬚(ひげ)がある。](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/1375/Thumb630/20220125416.jpg)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区正真骨下区ギンメダイ上目ギンメダイ上目ギンメダイ目ギンメダイ科ギンメダイ属外国名
学名
Polymixia japonica Günther,1877漢字・学名由来
漢字 銀目鯛、銀眼鯛 Standard Japanese name / Ginmedai
由来・語源 東京市場での呼び名だ。ちなみに田中茂穂は〈神奈川県で「ぎんめ」と云う〉ともしている。
長い間、ギンメダイは何か? がわからなかったようだ。キンメダイの仲間(目)にあったが、した後にヒゲがあるなどで、ギンメダイをギンメダイ亜目としたりしていた。現在のように上目から独立した魚だ、としたのは2000年前後からだ。
〈族 きんめだひ BERYX,Cuv, japonica Günther ぎんめ 東京市場〉。『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
〈金眼鯛族ギンメダヒ科ギンメダヒ屬 ギンメダヒ Polymixia japonica STEINDACHNER〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
〈キンメダイ目ギンメダイ科ギンメダイ属 ギンメダイ Polymixia japonica STEINDACHNER〉。『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)
〈キンメダイ目ギンメダイ科ギンメダイ属 ギンメダイ Polymixia japonica STEINDACHNER〉。『魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975/11/25)
〈キンメダイ目ギンメダイ亜目ギンメダイ科ギンメダイ属 ギンメダイ Polymixia japonica Günther〉。『日本産魚類検索 全種の同定』(中坊徹次編 東海大学出版会 1993)
〈ギンメダイ上目ギンメダイ上目ギンメダイ目ギンメダイ科ギンメダイ属 ギンメダイ Polymixia japonica Günther〉。(中坊徹次編 東海大学出版会 2000年12月20日)Günther,
Albert Karl Ludwig Gotthilf Günther (アルベルト・ギュンター 1830-1914 ドイツ→イギリス)。動物学者。地方名・市場名
生息域
海水魚。水深150-650mの礫質砂底〜岩盤行き。
八丈島、福島県〜九州南岸の大平洋沿岸、九州西岸、東シナ海大陸棚縁辺域、九州-パラオ海嶺。
台湾南部、ハワイ諸島。生態
ー基本情報
福島県以南、九州の深海に生息している。底曳き網や釣り漁で揚がるが、量が少なく主に産地周辺で流通している。キンメダイと同じような水深、海域にいるがほぼ利用されないまま廃棄されてきた。
水分が多くうま味に欠けるという評価もあるが、実際に食べてみるとおいしいと思う。
珍魚度 珍しい魚ではないが、流通することは希。産地などに行き探すした方が早い。水産基本情報
市場での評価 関東の市場では希に入荷してくる。安い。
漁法 底引き網、釣り
産地 静岡県など選び方
銀色が強いもの。触って張りのあるもの。目が澄んでいるもの。味わい
旬は不明。3月の個体は脂がのっていたことから晩秋から春の可能性が高い。
鱗は小さく薄く柔らかい。皮は比較的厚みがあって強い。骨は柔らかい。
全体に水っぽく、鮮度が落ちると身が脆弱になる。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
ギンメダイの料理法・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、ソテー(まーす煮)、汁(みそ汁)、揚げる(唐揚げ)、生食(刺身、焼霜造り)、焼く(みりん干し、塩干し)クリックで閉じます
ギンメダイのバター焼き やや水分が多いものの、クセのない白身で熱を通しても硬く締まりすぎない。この水分の多いところを油で飛ばす。水洗いして塩コショウする。これを多めの油でじっくりソテー、仕上げにマーガリン(バター)で風味づけする。表面は香ばしくなかはしっとりしておいしい。しょうゆをたらすとご飯に合う。
ギンメダイの煮つけ 水洗いして、湯通しし、冷水に落として残った鱗とぬめりを流す。これを酒・砂糖・しょうゆ味で煮つける。酒・しょうゆ、酒・みりん・しょうゆ味で煮つけてもおいしい。やや水分が多いのをしょうゆで締めるように煮る。クセのない白身で食べ飽きない味だ。クリックで閉じます
ギンメダイのみそ汁 小さなものは水洗いして適当に切る。大形などはあらを集めてもいい。これを湯通しして冷水に落として残った鱗とぬめりを流す。これを水から煮てみそをとく。うま味豊かなだしが出てとても美味。ご飯にも合う。クリックで閉じます
ギンメダイの唐揚げ 小降りなら丸のままか、頭部だけを落として唐揚げにするのがいちばん。水分が多い分、揚げると丸ごとさくっと食べることができる。やや味わいに欠けるものの、イヤミのない味わいだ。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/岩崎薫さん(神奈川県)
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)