アカマテガイ

Scientific Name / Solen gordonis Yokoyama,1920

アカマテガイの形態写真

殻長10cm前後。長方形で長い。貝殻は赤味を帯びている。
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殻長10cm前後。長方形で長い。貝殻は赤味を帯びている。黒い貝殻の個体も混じる。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    軟体動物門二枚貝綱マルスダレガイ目マテガイ超科マテガイ科マテガイ属

    外国名

    学名

    Solen gordonis Yokoyama,1920

    漢字・学名由来

    漢字 赤馬蛤貝、赤馬刀貝、末天乃加比 Akamategai
    由来・語源 岩川友太郎の命名。赤いマテガイ(馬刀貝)。模式産地/神奈川県三浦市上宮田

    地方名・市場名

    マテガイ
    備考単に。 

    生息域

    海水生。浅いアマモ場などに多い。
    房総半島、日本海北部以南に棲息。

    生態

    東京湾にも普通に見られるものであったようだが、今や生きているのを見ることはない。
    この貝を東京湾でみつけたらある意味大変な発見とでもいえそうだ。
    またマテガイが川が流れ込む、汽水域の干潟に多いのに対して、こちらはやや外洋生。

    基本情報

    主に瀬戸内海以西で水揚げがある。瀬戸内海、長崎県大村湾などには多いと思う。
    干潟などにいるマテガイよりも深場にいて、船などでとっている。
    関東には希にしか来ない。香川県などではむき身にして流通している。

    水産基本情報

    市場での評価 関東ではほとんど入荷をみない。珍しいのである程度の値がつく。
    漁法 マテ突きでとるとある。大村湾などでは船で操業。『標準原色図鑑全集 貝』(波部忠重、小菅貞男 保育社)
    主な産地 香川県、山口県

    選び方

    原則的に生きているもの。貝殻は閉じているもの。貝殻につやのあるもの。貝殻が開いているものは弱っている。

    味わい

    旬は冬から春。
    主に足と水管を食べる。
    貝殻は薄く割れやすい。
    分厚くボリューミーな身で、甘み、旨みがある。
    アカマテガイのむき身剥き身 左が水管、右が足の部分。それぞれゆでて和え物などに使える。また真ん中の内臓の部分は汁ものに向いている。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    アカマテガイの料理法・調理法・食べ方/焼く(焼きマテガイ)、ソテー(バター焼き)、揚げる(かき揚げ)、煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)



    焼きマテガイ(アカマテガイの焼き貝) 流水で水洗い。貝殻を剥き、砂などを洗い流す。これを強火で焼き上げていく。短時間で火を通し、仕上げに酒・しょうゆを振る。あまり焼きすぎない方が柔らかい。足は非常に食感がよく、甘味・うま味が濃い。


    アカマテガイのオイル焼き 水洗いして剥き身にして噛んだ砂などを流す。足などは火が通りにくいので開く。水分をよくきり多めのオイル(オリーブオイルなど)でソテーする。味はソテーしながら塩コショウで。野菜などとソテーすると味わいがまわっておいしい。
    アカマテガイのかき揚げ 基本的に剥き身にして水管などを半割にして使う。たっぷりあるときは水管などだけでもいい。砂などをよく洗い流し、水分をきる。小麦粉をまぶして衣を絡めて短時間高温で揚げる。季節の野菜を合わせるといい。
    アカマテガイの煮つけ ここでは足の部分を開いて、湯通しする。これを酒・しょうゆ・砂糖・水の地で軽く煮て鍋止めする。煮すぎると硬くなる。辛子風味、山椒風味などをつけるといい酒の肴になる。
    みそ汁 アカマテガイの内臓とヒモを使ってる作ったみそ汁。剥き身にして足などは湯がいて和え物などに使うといい。残った部分を適当に集めて水から煮出してみそをとく。

    好んで食べる地域・名物料理

    香川県。

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    加工品・名産品

    剥き身。香川県。

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『標準原色図鑑全集 貝』(波部忠重、小菅貞男 保育社)
  • 主食材として「アカマテガイ」を使用したレシピ一覧

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