貝殻の長さ15センチほどになる。ややずんぐりとして太い。
-
珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門二枚貝綱マルスダレガイ目マテガイ超科マテガイ科マテガイ属マテガイ亜属外国名
学名
Solen grandis Dunker,1861漢字・学名由来
漢字 大馬蛤貝、大馬刀貝
由来・語源 岩川友太郎(1855〜1933)の命名。マテガイの大型のもの。岩川友太郎
安政1〜昭和8年 1855-1933、青森県生まれ。モースに師事して近代的な分類学を学ぶ。多くの標準和名をつけるなど貝類の世界での業績が目立つ。『生物学語彙〈ゴキブリは本来、御器かぶり(ごきかぶり)と言ったが本書のルビの振り間違いから「ごきぶり」になる〉』、『日本産蛤類目録』など。
Dunker
Wilhelm Dunker(ヴィルヘルム・ドゥンケル 1809-1885)。ドイツの動物学者。ヒラサザエ、レイシガイ、オオマテガイなど国内で普通に見られる多くの貝類を記載した。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。房総半島以南、九州。中国大陸南岸、東南アジア。
潮間帯下部から水深20メートルの細砂底。生態
ー基本情報
マテガイ総論
ナタマメガイ科の二枚貝で、干潟から浅い海域まで国内では普通に見られるもの。
標準和名のマテガイがいちばん有名で、塩を生息する穴に入れて飛び出したところを取る独特の方法などで知名度が高い。
ただ食用としては古くからマイナーなもので、行楽としての潮干狩りの対象の方が重要であった。
また活けでの輸送に弱いのも難点、戦後昭和40年代には浜ゆでされたものが出回っていたが、今ではまったく見かけない。
これに替わって市場に多いのがオオマテガイ。
山口県では潜水漁でとっており、比較的安定して流通の場にあるので、市場などでのマテガイはオオマテガイのことでもある。
他には少ないながらアカマテガイ、エゾマテガイなどを見かけ、東南アジアなどからも輸入している。
流通の世界でマテガイというのは本種とアゲマキのこと。
マテガイが干潟などにいるのに対してやや深場にいて、潜水漁などでとっている。
山口県のみが漁獲しているもの。
マテガイが輸送などに弱い、また資源的に不安定であることから、流通上の「マテガイ」は本種をいうことが多い。
大型になり、味もいいので一定の需要を持っている。水産基本情報
選び方
原則的に生きているもの。貝殻は閉じているもの。悪くなると開いてくる。味わい
旬は春
貝全体が食べられる。
ときどき砂を噛んでいる。
熱を通しても硬くならない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー旧ページ内容
[以下古い記載が含まれている可能性があります]
殻から取り出して砂を洗うのが無難だが、思ったより砂をかんでいることは少ない。この身を軽く湯どうしすると、寿司ネタとしても刺身として食べてもうまい。またそのまま焼いて酒しょうゆを垂らして食べるのは香ばしく旨味も強い。参考文献・協力
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本産軟体動物分類学 二枚貝綱/掘足綱』(波部忠重 北隆館 1977)