今季初新子は産地不明・手抜きだけどウマシ
ぎりぎり新子だけど、ほんとうはこのサイズから味がある
魚屋で開いていたものだが、推測ではあるが全長10cm足らずなので明らかに最近の考え方では新子(コノシロの幼魚)、その酢じめである。
新子は本来、秋のものなので立秋から二月余りの間のものだが、最近、関東では5月の後半には3〜5gくらいのものが100g・ 20000円なんてべらぼうな値段でやってくる。
もちろんそんなものとは縁のないボクは毎年、そろそろ秋めいてくる8月後半に初物食いをする。
それにしても最近、秋を感じるのは一月遅れの9月後半になってからだ。
秋めいてくると書いたのは間違いだけど、セミも少なくなって、虫集く頃なので、1ミクロンほどは秋になったやも知れぬ。
さて、ボクが作ったとはいいきれない新子の酢じめだが、端的にうまい。
走りの頃の4、5g なんて舌の上で溶けてしまうものよりも、味からすると今回の12g、13g程度が上である。
背の青い魚の強いうま味と、皮にほんの少し感じられる淡水魚のような粗野な味があることが新子のよさであるが、それだけではだめなのだ。
そこに、ほどよい塩味と酸味がきてこその味わいである。
面白いものでコノシロという魚は塩と酢で味際立つのである。
このサイズまでの身の軟らかさも重要かも知れぬ。
醤油をつけないでわさびだけつけてつまむ。
酒は群馬の妙義山を正一合。