2020-5-20 掲載
郷土料理 【あら・骨だし】ヒラマサ中骨だし
中骨からだしをとる
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神奈川県小田原市岩定置で揚がった9.5kgのヒラマサの中骨を使った。
中骨はじっくり時間を掛けて素焼きにする。この焼いた香りと脊椎のなかの髄液、骨からのうまみを液体に放出させるのだ。
- 1中骨は付着した血液などをていねいに拭き取る。
- 2素焼きにする。できるだけじっくり時間をかけて適度な焼き色をつける。
- 3完全に冷めたら、水・焼いた中骨・昆布(ここではホソメコンブだがなんでもいい。特に羅臼昆布が合いそうである)を鍋に。このまま数時間寝かせる。
- 4ゆっくり沸騰させないように温めていく。
- 5そのまま冷まして、濾す。
汁
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だしに塩と酒で味つけしただけの汁。酒は無用かも知れない。
煮干しよりもカツオ節出しに近い。あえていえば厚削り節のだしに脂と骨髄液の深みを加え、酸味をのぞいたものと言ってもいいのかも。鋭角的な部分がなく、広がり奥行きのある味である。この場合、麺や根菜などと合わせる場合、甘味を利かせた方がいいのかも知れない。
かけそばはうまい
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小麦麺ではなく、そばとの相性がいい。小麦麺と合わせるには+αが欲しいが、そばなら単純に甘味を加えるだけでいい。
ここでは中骨だしにみりん・濃い口醤油を合わせた。
広がりのあるうま味にほどよい甘味、しょうゆの風味がとてもよく合う。
そばの風味との相性もいいと思う。
里芋をたく
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新じゃがではなく、里芋に合う。貯蔵の石川芋ではあるが、里芋のかすかなねばりと、ほくほく感が生かせたと思う。
- 1中骨だしに酒・砂糖・濃い口醤油を合わせる。
- 2里芋は皮を剥き、塩もみして表面のネバリを取る。
- 3里芋を白水(米のとぎ汁)で下ゆでして水にさらす。
- 41の地で煮上げる。