銚子の小中羽を迷った末にフライにする
燃えるような昼が、夜になっても続くときのフライはうまし
梅雨なのに、エアコンのきいている室内にいても地獄のようだ。まるでデンドロカカリアとか火星年代記の世界だ。
こんなときでも揚げ物を食べたくなるボクには、まだまだ先がある。小出楢重ではあきまへん。
今回のフライ種は千葉県銚子産の小中羽(15cm前後)で、刺身で食べるべきかなと思うほどの上物だった。
揚げたてを八王子綜合卸売センター、八百角で買ったでかいエゴマの葉にのせて、千葉県で買ったお高い九十九里のペールエールで一時(いっとき)のオアシスを作り出す。
カレーの香りをつけたフライの揚げたては、まだ脂が半液化した状態で濃厚にうまい。
さっちゃんじゃないけど、フライが3つしか食べられないのにデブなボクが悲しい。
エゴマの葉にキムチを挟んで、これぞ夏の〆、とする。
小振りなのに脂がのっている本場銚子のマイワシ
さて、ほぼ12時間ほど前、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産で見つけたのは、千葉県銚子産の小中羽(マイワシは出世はしないけど大きさごとの呼び名がある)だ。
銚子の荷(出荷体制)は昔は荒っぽかったが、ここ数年しごくよくなっている。これで小さな荷を作れば大阪にも北海道にも勝てる。なにしろ隣県なのだから。
市場から帰宅したら、すぐに開いた。
脂があるし、鮮度もいい。
刺身かなと思った末に、迷いに迷って塩コショウをしておく。
尾を切り飛ばした後なので、決断力に欠ける自分が情けなくなる。
こうすると、いろんなものに使える。
夜、ここに軽くカレー粉を振り、小麦粉をまぶし、溶き卵を潜らせる。
細目パン粉をまとわせて高温で揚げる。
後は冷え冷えのビールとともに。