福島県相馬市産「にくもちがれい」の天丼

実に地味で目立たないけど揚げるとすごいのよ!


福島県相馬市のスーパーで「にくもちがれい(ミギガレイ)」を2パック買って来た。この魚、まあまあたくさん揚がるのに産地周辺のみで流通している。低評価魚の代表格である。
未利用魚を日本全国を見渡して話ができる人には会ったことがない。未利用の定義も曖昧だが、この魚のようにときにまとまって揚がりながら、売れないという魚を知っている人がいないのが残念でならない。
未利用魚・低利用魚などもっとしっかり定義した方がいいと思うな。
さて、この魚は水分が多いものの、料理法によっては非常にうまいのである。

雌鯒(めごち)と同様に皮の風味が丼種向き


4月30日の昼に丼を作る。天丼であるが、相馬市松川浦のヒトエグサ、ウルイと丼に盛る。
さて、ミギガレイは5枚下ろしにして、水分をよく切っておく。
丼つゆを作る。
鍋にみりん1カップを入れて火を入れて煮切る(アルコール分を飛ばす。炎が高く上げるので鍋につきっきりで。少し時間をかけて沸かす程度でもいい)。
みりんと同量の醤油を加え、一煮立ちさせる。
みりんが多い方が甘い。
ここに鰹節を投入してもいいが、絶対に必要だとは思っていない。
ミギガレイの切り身、青のり(ヒトエグサ)、ウルイに小麦粉をまぶす。
それぞれ衣をつけて高温で短時間揚げる。
丼にご飯をよそおい、丼つゆを好みでかける。
天ぷらを乗せて、丼つゆをかけて出来上がりだ。
ちなみにボクは七味唐辛子を振って食べるのが好き。
山椒でもいい。
ミギガレイは揚げると皮の風味が際立つ。
煮たり焼いたりすると他のカレイ類に劣るが、揚げると独特の味がしていいのである。


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