
体長10cmを超える。細長い円筒形で表面が肉こぶ状になり、薄茶色もしくは白い。長い柄状のものが成長とともに伸びる。
エボヤの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★ 食用として認知されていない |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
脊索動物門尾索動物亜門ホヤ綱マボヤ目マボヤ亜目シロボヤ科シロボヤ属
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外国名 |
미더덕찜(ミドドク)
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学名 |
Styela clava Herdman, 1881
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漢字・学名由来 |
漢字 柄海鞘
由来・語源 長く細い柄を持っているホヤの意味。 |
地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
海水生。岩やアカボヤ、巻き貝など多様なものに付着する。
北海道以南。朝鮮半島、中国。 |
生態 |
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基本情報 |
韓国では鍋物などの具材。
独特の渋みや苦みが喜ばれている。
国内では漁網や護岸に付着して被害を与えるものといった認識しかない。 |
水産基本情報 |
市場での評価/流通しない。 |
選び方 |
触って張りのあるもの。 |
味わい |
旬は不明。
皮嚢の上から噛みしめて、なかのエキスを楽しむもの。 ミトド(ミトドク) 韓国の「ミトド(ミトドク)」はエボヤだと思われるが、シロボヤも混じっているように思える。エボヤの方がクチクラの外壁が薄く、体が占める比率が大きい(歩留まりがいい)。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
煮る(鍋、塩ゆで)、生食(刺身) エボヤの鍋 エボヤは韓国産の冷凍物を使った。解凍して水洗いする。普通に昆布だしにカツオ節出しを加えて酒、塩で味つけする。野菜、カキなどを煮るなかにエボヤを加える。煮えたら食べるのだが、口のなかでつぶすと濃厚なうま味と渋み、ホヤに共通する風味が感じられて非常に美味である。鍋ものでは主役級だと思う。
 エボヤの塩ゆで
エボヤの塩ゆで エボヤを水洗いして塩ゆでにしたもの。適度に身が引き締まり、取りだし安くなる。渋みが弱まり、甘味が強くなる。  エボヤの刺身
エボヤの刺身 水洗いして半割にして身を取り出して食べる。マボヤに近い味わいだが、食感が強い気がする。渋みの中に甘味が感じられ、ホヤ特有の風味があってとても味わい深い。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
エボヤの基本◆
■ 韓国ではスーパーなどでも売られている。
■ 国内ではホタテ、マボヤなどに付着するため有害種。
■ 韓国語翻訳者 萩原恵美さんから貴重な情報をいただいた。
「少なくとも韓国ではポピュラーな食材です。ヘムルタン(海物湯)という海鮮鍋やアグッチムというアンコウとモヤシとセリの激辛炒めには欠かせない材料で私はほじくりだして探しちゃうほど好きです。あの噛んだ瞬間にプチュッと飛び出す香り高い液体にアチチチチと言いつつ噛んでも噛んでもなかなか噛み切れない硬い皮やコリコリした身の部分を一生懸命噛んでやっぱり噛み切れなくてゴクリと飲みこむあの感じ。たまりません。
日本の韓国料理屋さんでは材料が手に入らないため料理に入っているのを見たことはありませんが
大久保の韓国スーパーに行けば冷凍ものが1キロパックで売られているから、大久保界隈の店なら入っているのかもしれません。
韓国語の名称は「ミドドク」です。実際の発音は「ミドドッ」という感じです。 |
参考文献・協力 |
『原色日本海岸動物図鑑』(内海富士夫 保育社)、『新版 水産動物学』(谷田専治 恒星社厚生閣)、『比較動物学 アメーバからヒトまで』(M.フィンガーマン 培風館) |
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