すき焼きこそが、ホンビノスのいちばん簡単な食べ方かも
アメリカから移入してきた貝だけど、味は決して悪くない

ホンビノスガイ
流通の世界も、水産業に携わる人達も、軟体類の同定はまったく出来やしない、ということを照明するために、大嫌いなネットでの買い物をする。あらためてふるさと納税の闇というか、ふるさと納税は犯罪そのものであることがわかったりして、勉強にはなった。
それなりに買い込んだ、ホンビノスガイの処分に困ったが、実は本種はやたらに歩留まりが悪い。アサリやバカガイと比べると重さに対して食べられる部分が極端に少ないのだ。余計なお世話かも知れないが、この点からすると現在の価格は高すぎると思っている。
しかもそんなにうま味が豊かな貝ではない。実際、ボウル一杯のホンビノスを前に食欲が湧かないのだ。
ちなみに今回、ホンビノスを買い求めたのは北海道などのビノスガイやエゾワスレなどと言語的に混乱が起きていそうだからだ。
ホンビノスは在来種と比べて魅力はないとは思うが、例えば在来種のビノスガイと比べると数段上なのである。
ネット社会の価値観の構築はまだまだ先のようだ。改めて、一般流通の世界の大切さを痛感する。
寒い時季の貝料理の本命

大量のホンビノスをとりあえず剥き身にする。
さて剥き身にしてから考えた料理法が、すき焼きである。
貝の調理に慣れていない人は本種を剥くのはたいへんかも知れない。そんなときは軽くゆでる。貝が開かない内に取り出して水に落とし、貝殻をこじ開けてみる。開いたら身を取り出す。この時点で火を通しすぎてはいけない。ゆで汁は割り下に加えてもいいだろう。
剥き身は適当に切る。
割り下は酒・砂糖・醤油・水を煮立たせたもの。
基本的に割り下で剥き身を煮ながら食べるだけだけど、お好みの野菜などを一緒に煮て食べる。
酒の肴にもなるが、ご飯のおかずにするのがボク好みである。
甘辛く煮上がったものをご飯に乗せて食べると名状しがたい味になる。
もちろん溶き卵にからめて食べてもいい。