5月、野締めのイネゴチも当日ならマゴチ並

5月になればイネゴチは旬となる


二宮定置のみんなに分けてもらって言うのもなんだが、小田原の「わにごち(イネゴチ)」は難しい。
小田原のように高鮮度、活け締めが当たり前といった競り場では、野締めはほとんど値がつかない。
しかもマゴチと比べると食感が落ちるのが早い。
意外にやっかいな魚なのである。

ただし、この時季、持ち帰った当日の刺身は抜群においしい。
生殖巣(白子)が膨らみ始めていて、旬を迎えているのがわかる。
残念なことにマゴチと比べるとわずかに味がない、というか身質が落ちる。
それでも舌に脂が感じられて甘味がある。
一切れのインパクトが強い。

韓国では普通の塩とごま油、ごま油とかんずり


今こそ、イネゴチを食べるべし、と思っていたら、この日たまたま画像を借りに来た知人は食べられないと投げた。
味がないというのである。
これほど味がいいのに、味がない、魚臭いとなると魚はすべてダメだ。
だから肉しか食べないということになる。

ということで、今回、ごま油に塩と、ごま油に「かんずり」で食べてみてもらう。
刺身嫌いでもこれならいける模様で、おいしいと言い。
圧倒的に「かんずり」・ごま油に箸が伸びて、半身を一気に食べ尽くす。
これは韓国での魚の食べ方にならったものだ。
魚に関しては和にこだわっては魚食は進まない。


やはり辛みである「かんずり」がよかったのだと思う。
確かにわさび醤油や塩でその単味を楽しんでもいいが、それではおさかな大好きクラブで排他的になる。
ろくなものではない。

やはりわさび醤油一択では魚嫌いには太刀打ちできない、いろいろ工夫せよ、ということだ。

マゴチと比べられてしまうことが問題


マゴチが砂地にいるのに対して、イネゴチは岩などの多い海域の砂地にいる。
刺網漁などでも揚がるし、定置網でもあがる。
珍しい魚ではなく、流通上はありふれた存在である。
比較的安いので日常的に活用してほしい魚のひとつだ。

水洗いして三枚に下ろす。
腹骨と頭部に近いあたりにある血合い骨を取る。
皮を引いて刺身にする。
わさびと醤油。
ごま油と塩。
ごま油と「かんずり」を用意した。
「かんずり」は新潟県妙高市で作られている、赤トウガラシの発酵調味料だ。


関連コンテンツ

サイト内検索 (Google)

その他コンテンツ

ぼうずコンニャク本

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
美味しいマイナー魚図鑑ミニ
[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場
すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ ~プロもビックリ!!~
すし図鑑が文庫本サイズになりました。Kindle版も。
全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャク新境地!? グルメエッセイ也。
からだにおいしい魚の便利帳
発行部数20万部突破のベストセラー。
イラスト図解 寿司ネタ1年生
イラストとマンガを交えて展開する見た目にも楽しい一冊。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。